■絵本<気になる日本の木>シリーズ 理論社
ゆのきようこ 1950年東京に生まれる。千葉大学理学部生物学科卒業。植物生態学を専攻。現在は自然観察飼いの指導、自然についての執筆活動を行っている。
(『山のごちそう どんぐりの木』理論社 著者紹介 より)
『山のごちそう どんぐりの木』*『春の主役 桜』*『日本の風景 松』*『日本の材木 杉』

 
『山のごちそう どんぐりの木』理論社

『山のごちそう
どんぐりの木』
ゆのきようこ文
川上和生絵
理論社
2005年

身近などんぐりと生き物たちの豊かなかかわりを、情緒のある美しい絵と文でゆったりと描いた科学絵本。
穏やかな絵と文で、丁寧につくられたシリーズは、全部集めたくなります。

オンライン書店ビーケーワン:山のごちそうどんぐりの木

どんぐりの木です。
冬、どんぐりがなるコナラの木に、葉はありません。
そして、枝の先には・・・
たくさんの芽が、春のおとずれを待っています。
・・・

どんぐりの木の一年を丹念においかけながら、どんぐりについていろいろな知識を深めていく絵本。
和を感じさせる、すこしくすんだやさしい色合いの、均整のとれた美しい挿絵に魅了されます。
写真は一枚もないのですが、大きさや色形がきちんととらえられ、すっきりとまとまっている端整なイラストが、どんぐりの美しさを再発見させてくれるよう。
生き物たちとの共生、人間とのかかわりも、うろ覚えだったこと、知らないことがゆったりと丁寧に描かれていて、さわやかな読み心地。
コナラの木を中心に描かれていますが、子どもの頃夢中で拾い集めたどんぐりの実は、どの木の実だったのかな・・・なんて、名前が載っていると嬉しいですよね。

川上和生 かわかみ かずお・・・1959年北海道に生まれる。北海道デザイナー学院卒業。デザイン会社勤務を経て独立。雑誌、広告などで活躍中。絵本の挿絵に『そだててあそぼう リンゴの絵本』(農文協)オンライン書店ビーケーワン:リンゴの絵本、『やまなし』(三起商行)オンライン書店ビーケーワン:やまなしなど。
(『山のごちそう どんぐりの木』理論社 著者紹介 より)

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『春の主役 桜』理論社

『春の主役
桜』
ゆのきようこ文
早川司寿乃絵
理論社
2006年

春になりました。
桜の花を見に行きませんか・・・。

穏やかな絵と文で、はかなくもあでやかで、美しい桜の魅力と不思議を、閉じ込めたような科学絵本。

オンライン書店ビーケーワン:春の主役桜

春になりました。
桜の木では、花芽がふくらんで、
つぼみが顔をのぞかせています。
・・・

美しい桜の不思議に魅せられて、ふわりとお花見に出かけたくなる科学絵本。
おだやかな文と絵に導かれながら、日本でいちばん多く見られるソメイヨシノについて、桜前線の秘密について・・・などなど、桜に関する知識が深まっていきます。
ほんのり桜色を基調とした色使いや、はかなげなか細い線に、うっとり。
掛け軸や、ふすま絵になぞらえて描かれた、桜のあるおくゆかしい風景が、とても雅やかな雰囲気。
ページの片隅にちょっこりとあらわれる、豆ほどの天狗と犬も、ますます愛らしく、印象的。
桜の季節になると、どこか心浮き立ち、愛でずにはいられないいにしえからの心が、よみがえってくるような、美しい絵本。

早川司寿乃・・・1959年愛知県に生まれる。東京デザイナー学院名古屋校イラストレーション科終了。絵本の挿絵に『マジョモリ』(理論社)オンライン書店ビーケーワン:マジョモリ、『だまし絵であそぼう』(岩波書店)オンライン書店ビーケーワン:だまし絵であそぼう、『写真の国のアリス』(福音館書店)などがある。
(『春の主役 桜』理論社 著者紹介 より)

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『日本の風景 松』理論社

『日本の風景
松』
ゆのきようこ文
阿部伸二絵
理論社
2005年

松といっしょに時をきざんできた日本人の心の風景が
見えてくるような、美しい科学絵本。
松の魅力、和の魅力がたっぷり。

クロマツです。
幹は黒っぽくゴツゴツしています。
葉はするどく、さわるといたいです。
枝は、太く、がんじょうです。

クロマツは、海岸の砂浜にたくさん見られます。
どうしてでしょう。
・・・

心になじむ、松のある風景。それは、人が時間と労力をかけて、築き上げてきた風景でした。
今も人々の近くにあるいろいろな松について、松の特性について、利用法について、日本人と松の昔からのかかわりをからめながら、しっとりとした文と絵で描いた科学絵本。
版画のようなかすれた雰囲気と、和を感じさせる落ち着いた色合いが、とても美しく、心地よく広がっています。どこか、古いマッチラベルのような刷り上りの感じや、浮世絵のような海の波も、魅力的。
いつまでもながめていたいと思うのは、昔からいつもそばにあるなつかしい風景だからかしら。
品のいい穏やかな文章が、松についていろいろなことを教えてくれます。

阿部伸二・・・1975年青森県に生まれる。東京造形大学デザイン科卒業。デザイン事務所カレラのイラストレーターとして、雑誌、書籍装画やCDジャケットなどで活躍中。他の絵本の挿絵に『日本の材木 杉』(理論社)がある。
(『日本の風景 松』理論社 著者紹介 より)

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『日本の材木 杉』理論社

 

『日本の材木
杉』
ゆのきようこ文
安部伸二絵
理論社
2006年

どうして、こんなにたくさんの杉が植えられるようになったのでしょう。

杉の魅力発見の旅に、あなたも参加してみませんか。
さっぱりと明快な絵と文で、杉の魅力を知り、杉と日本人の暮らしを知ることができる、楽しい科学絵本。

オンライン書店ビーケーワン:日本の材木杉 

たのしい杉発見の旅に出かけませんか。
杉といえば、花粉症だけではないのです。家、橋、樽、おけ・・・日本各地に分布し、成長がはやく、まっすぐで、軽くて加工しやすい杉は、昔から、日本の材木として、さまざまに利用されてきました。
とても役に立つ杉の木の魅力を、さまざまな時代の不思議な4人と、バスガイド・杉田杉子による「杉発見の旅」にて、てきぱきと楽しくご紹介。
杉の植林の山や、にぎやかな江戸時代の町風景など、簡潔で明るい雰囲気のイラストも、見どころ満載。
さまざまな場面で日本の生活を支えてきた杉について、杉を無駄なく活用してきた日本人の知恵について、いろいろ知ることができます。

イラストは、『日本の風景 松(理論社)と同じ、安部伸二さんが担当しています。絵のタッチはまた少し趣きが異なっている感じです。


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