「ん?」の絵本箱 ちょこっと絵本「たで・よこ・ななめ・格子縞」へ

たで(タデ食う虫も好き好き)・よこ(下手のヨコ好き)・ななめ(ナナメ読み)・格子縞(チェック)
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『野菜と果物のアルファベット図鑑』*『闇の夜に』*『ゆかいなさんぽ』*『ゆきおとこのバカンス』*『ゆきむすめ』*

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 オンライン書店ビーケーワン:野菜とくだもののアルファベット図鑑

野菜と果物のアルファベット図鑑
ロイス・エイラト絵と文 木原悦子訳 あすなろ書房

わあ、きれい・・・。
おなじみの野菜とくだものの、そして知らない野菜とくだものの、元気いっぱいパレードみたい。いろとりどり、よりどりみどりの、もぎたてとれたてのみずみずしさで、英単語の頭文字のアルファベット順に、思い思いの方向ににぎやかに並んでいます。

とにかく、きれい。野菜の緑、果物の赤、黄色、紫、橙色、こんなに鮮やかで、みずみずしい色だったのですね!
美しいコラージュを眺めるだけで、ビタミンシャワーをあびているみたい。
あなたの目と心を、そして胃袋を刺激します。眺めていると、鼻も舌も動き出し、食べる音まで聞こえてきそう。
英単語の勉強に、知らない食材を知るきっかけに、おなじみの食材を見直すきっかけに、おなかいっぱい楽しんでくださいね。
巻末には、野菜とくだもののミニ辞典つきで、なお嬉し。

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 オンライン書店ビーケーワン:闇の夜に

闇の夜に
プルーノ・ムナーリ 藤本和子訳 河出書房新社 2005年7月 50p

日本語版です。
ブルーノ・ムナーリさんの仕掛け絵本の待望の邦訳。
穴あきあり、めくりっこあり、トレーシングペーパーあり、茶目っ気あり、しゃれっ気あり、最後の最後まで楽しめる、贅沢で豪華な絵本。シンプルな黒い装丁がなんておしゃれ!
その贅沢なしかけのためか、チト、絵本にしてはお値段がはりますが、(3045円、税込み)。もはや芸術書、コレクション本の域でしょう。

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 オンライン書店ビーケーワン:ゆかいなさんぽ 

ゆかいなさんぽ
土方久巧さく 福音館書店 品切れ

この、さらさらと下書き中のような(?)、肩の力がゆるゆるとぬけていくような、愉快で楽しいイラストと、破天荒ではじけたテキストは、土方久巧(ひじかたひさかつ、1900-1977)さんのもの。

本文は白黒で、版画や切り絵を思わせる雰囲気。どことなく郷土品の張子のトラを思い出すよう。
表紙の愉快な動物たちが、何だかどれもとってつけたような細っこいあんよのつま先歩き(?)で、「ぶたぶた がおがお・・・」とそれぞれの鳴き方で、どんどんならんでおさんぽするお話です。
むつかしいことは何もなく、あっけらかんと、ひたすら愉快に耳から目から楽しめる絵本。あっけなくも衝撃的な結末が豪快。どこまでも気になる絵本。

「東京美術学校彫刻科卒業。サテワヌ島で原住民と生活を共にしながら、彫刻の制作と島の民俗学的な研究をおこなった。」
そうです。(ビーケーワンの著者紹介より)
著者の南太平洋サトワヌ島の民話の再話絵本は『おによりつよいおれまーい』(福音館書店)オンライン書店ビーケーワン:おによりつよいおれまーい

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第17回ニッサン童話と
絵本のグランプリ
絵本大賞受賞作品

 オンライン書店ビーケーワン:ゆきおとこのバカンス

ゆきおとこのバカンス
白鳥洋一さく
BL出版
2001年

いちどでいいからなつをみたい
ふゆのおわりにゆきおとこは
なつにむかってあるきはじめた
どんどんいくといくつもみちがわかれている
「なつにいくのはどっち」
「わかばのかおるはるのみちだよ」
・・・

熱気のこもった大胆な絵の中にも、ひんやりと繊細なアクセントがそえられ、リズミカルな文でまとめられた、痛快な冒険絵本。どんよりとした雪空のような、ぬーぼーと黒く巨大な雪男が、簡素で力強いタッチの山々の分かれ道を、どこからか聞こえるアドバイスにしたがって、ひたすら夏に向かいます。
冬から春へ、春から夏へ・・・。
季節をつかさどるちょっとした詩人のような、簡潔で美しいアドバイスが魅力的。

無心に飛び出す子どものようにわくわくして、無鉄砲な子どもを見守る大人ようにはらはらする絵本。
なんといってもいちばんの魅力は、思いを遂げたものの(やっぱり)ほうほうのていでわが家に戻った無謀なゆきおとこの決めゼリフ。精一杯のひとことが、子どもみたいで愛嬌たっぷり、いいなあいいなあ。

 オンライン書店ビーケーワン:ゆきむすめ

ゆきむすめ
ロシアの民話  岸田衿子文 スズキコージ絵 ビリケン出版 2005年

好きです。スズキコージさんの青の色使い、色彩やタッチの濃厚さも、カオスのように闇なべのように何でもアリのにぎやかさも、それでいてどこかうら淋しいような、物悲しいようなうつろさをひめたブラックホールのような空間も。
スズキコージさんの描くロシア民話も、グリム童話も、いつものお話が独創的な引力の強さに、快く圧されていく感じ。

なお、新しいものだと思い込んでいたら、なんと1974年世界文化社の再販だったのですって!さらに、デビュー作だそうです!!

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