「ん?」の絵本箱 ちょこっと絵本「たで・よこ・ななめ・格子縞」へ

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『るんぷんぷん』*『レッドツリー』

  

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 オンライン書店ビーケーワン:るんぷんぷん

るんぷんぷん
ハンス・フィッシャー作 さとうわきこことば 架空社 小さな絵本美術館

日本の文字が好きだったハンス・フィッシャーさんの残した文字のない原書に、絵本作家で「小さな絵本美術館」主宰のさとうわきこさんが、一行の日本語を添えて出版した作品。もともとこの作品を日本で出版しようとしたときに、息子のカスパールさんが、文字のない原書を太鼓やラッパの口まねで読み聞かせてくれたそうです。
(『るんぷんぷん』架空社 表紙カバー見返しより)

横長の小さな絵本の中で、おなじみの童話やおとぎ話の主人公たちが、旗やラッパや太鼓を手に、元気よく行進しています。

ながぐつをはいたねこ
ブレーメンのおんがくたい
イースターうさぎの王さま
うさぎとはりねずみ
めんどりの死
七わのからす
いたずらもの
かえるの王さま

の8話。

楽しくてにぎやかな線でさらさらと、赤・青・黄、原色を中心とした美しく澄んだ色彩でちょいちょいと、生き生きとした動物たちが、軽やかなリズムを刻みます。
なつかしいあのお話、好きだったこのお話思い出しながら、あまり知らないお話に思いをはせて、胸をはっていさましく、雨の日はかささして、るんぷんぷんといっしょに歩きたくなる作品。
すぺてのページが長い一枚に凝縮、印刷された、たのしいテープのような、小さなおりたたみの図がついていました。

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 オンライン書店ビーケーワン:レッドツリー

レッドツリー 希望まで360秒
ショーン・タン作 早見優訳 今人舎 2004年

作者のショーン・タンさんは1974年オーストラリア生まれ。10代からSF作品の挿絵を手がけ、2001年、ボローニャ国際絵本原画展の最高賞であるラガッティ賞を受賞など、国内外で数々の賞を受賞。とあります。
(『レッドツリー 希望まで360秒』表紙カバーうら見返し 著者紹介より)

現代的なセンスの光る繊細なイラストと、虚無感ただよう繊細なテキストが美しい絵本。英文テキスト併記・・・というより、それ自体が絵の中の一部のように描かれていて、文字からもうつろな雰囲気がただよいます。

むなしい毎日に絶望し、どん底で退屈をもてあまし、自分を見失いそうになる主人公。
心の闇の部分を象徴するような、異次元的、世紀末的退廃美の世界の底で、おしつぶされそうになりながら、何かを待っても、問いかけても、答えは返ってこない。自分のことさえわからない。
自信をなくし、目的を失い、意味すら見出せない・・・。

けれど。
異世界的、廃墟的憂鬱な美しい世界の、どの頁にも、そっと一枚、秘密の手かがりのように、赤い葉っぱが。

絵本のはじまりの見返しの頁の色と、おわりの見返しの頁の色が、鮮やかに作品を際立てています。

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