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『レッドツリー 希望まで360秒』 ショーン・タン作 早見優訳 今人舎 2004年
作者のショーン・タンさんは1974年オーストラリア生まれ。10代からSF作品の挿絵を手がけ、2001年、ボローニャ国際絵本原画展の最高賞であるラガッティ賞を受賞など、国内外で数々の賞を受賞。とあります。 (『レッドツリー 希望まで360秒』表紙カバーうら見返し 著者紹介より)
現代的なセンスの光る繊細なイラストと、虚無感ただよう繊細なテキストが美しい絵本。英文テキスト併記・・・というより、それ自体が絵の中の一部のように描かれていて、文字からもうつろな雰囲気がただよいます。
むなしい毎日に絶望し、どん底で退屈をもてあまし、自分を見失いそうになる主人公。 心の闇の部分を象徴するような、異次元的、世紀末的退廃美の世界の底で、おしつぶされそうになりながら、何かを待っても、問いかけても、答えは返ってこない。自分のことさえわからない。 自信をなくし、目的を失い、意味すら見出せない・・・。
けれど。 異世界的、廃墟的憂鬱な美しい世界の、どの頁にも、そっと一枚、秘密の手かがりのように、赤い葉っぱが。
絵本のはじまりの見返しの頁の色と、おわりの見返しの頁の色が、鮮やかに作品を際立てています。
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