「ん?」の絵本箱 ちょこっと絵本「たで・よこ・ななめ・格子縞」へ

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『まーくんとくま』*『ミーちゃんですヨ!』*『みつあみみつあみ』*『ミミーのみみ』*『ミンケパットさんと小鳥たち』

             
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 オンライン書店ビーケーワン:まーくんとくま

まーくんとくま』 ジェズ・オールバラ作・絵 野口絵美訳 徳間書店 2004年

まーくんが、大事なくまのぬいぐるみのくまくんを、森でなくしてしまいました。くらーい森にひとりで探しに来てびっくり!

「くまくんたらどうしてそんなにおっきくなっちゃったの?
これじゃだっこができないよ」

まーくんが巨大なくまくんを見上げてなげいていると、どこからともなくへんな泣き声が・・・。

「どうしてこんなにちいちゃくなっちゃったの。これじゃだっこができないよ。
・・・」

すると・・・!

緑深い森が目に優しい、大型絵本。
ちっちゃいものとおっきいものの対比と交錯のおもしろさ、意外な展開の迫力が、小さい子の読み聞かせにぴったり。
口ずさみやすいテキストと、わかりやすいイラストで、耳から目から、小さな子どもをひきつけます。
ちっちゃくてもおっきくても、やっぱりぼくとわたしとおんなじかな?

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 オンライン書店ビーケーワン:ミーちゃんですヨ!

ミーちゃんですヨ!
なかややすひこ作 講談社 2004年

ねこ絵本。「第25回 講談社絵本新人賞受賞作」、しかも満票で受賞した待望の「大型」新人、とあります、スゴイ!
心ひかれる元気のいい表紙に、ぱらっと読んでみて、手が止まりました。
お話も奇想天外、元気いっぱい、面白い!
ぼくとケンカしちゃったねこのミーちゃんが、なんとみるみる大きくなったかと思うと、100匹のねこに分裂してしまったのです!
ねこねこねこだらけの中で、ぼくはミーちゃんを無事見つけ出せるでしょうか?

このリズム、この勢い、ゴムまりのように軽やかに弾む展開に、まりを追うねこのようにもう夢中。
カーラ・カスキンさんの『どれがぼくかわかる?』は偉大な母のゆるぎない愛をうたった物語でしたが、『ミーちゃんですよ!』のぼくは、その母の手のひらでころころ転がされる子どもくらいのかわいいひよっこ。どぎまぎとたじろぎつつ、ねこの手がかりを必死で思い出すぼうやのお顔が、インパクト大で、笑えます。
次回作がとても楽しみ!

 オンライン書店ビーケーワン:みつあみみつあみ 

みつあみみつあみ
水野翠作 小峰書店 2005年

みつあみ大好き3姉妹垂涎のおしゃれな絵本。
しかも可愛いだけでなく、なかなか大胆なおしゃれさん。一見みつあみとは何の関係もなさそうな動物たちが、表紙の背景にこっそり描かれているのですが、これが読んでみてびっくりのお楽しみ。
たぶん、今までだーれもこんな楽しいこと考え付かなかったかも?
はやくみつあみ、できるといいね!

 オンライン書店ビーケーワン:ミミーのみみ 

ミミーのみみ
富永秀夫作・絵 フレーベル館 品切れ

3姉妹大好き、とくに二女のお気に入り。
韻をふんで茶目っ気たっぷりのタイトルに、きれいな線と丁寧な装飾、透明感ある色彩、少しなつかしくてほのぼのした雰囲気のイラスト。
主人公のミミーはうさぎのこ。ある日何気なくうそをついたら、あらら、長いおミミが少し長くなった気がするのです。うそじゃありません。ほら、うそをつくたびに、ミミーのお耳がどんどん長くなっていきますよ。
よせばいいのに、見栄をはって友だちにうそを重ねて、どうしようもないほど長くなっちゃって、どうするどうする?

うそをついたらだめだよね、と、素直に学べる楽しい絵本。
作者の富永秀夫さんは、1924年生まれの洋画家・絵本作家だそうです。

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オンライン書店ビーケーワン:ミンケパットさんと小鳥たち 

ミンケパットさんと小鳥たち
ウルスラ・ジェナジーノ作 ヨゼフ・ウィルコン絵 いずみちほこ訳 セーラー出版

水墨画のようなモノクロのページと、渋い茶色を基調としたカラーのページが交互に編まれたレトロな構成の絵本。原書は『HERR MINKEPATT UND SEINE FREUNDE 』Middlehauve Verlag Munchen 、1964 、とあります。1971年あかね書房の『ミンケパットさんとことりたち』の新訳による復刊。

ミンケパットさんは、すこし風変わりで、いつもひとりきりの、ちいさな男の人でした。いろいろな仕事につきましたが、最後に森の小鳥の世話をする仕事をしたおかげで、小鳥たちのさえずりがわかるようになりました。
年をとって仕事をやめると、ミンケパットさんは自分の屋根裏部屋に古いピアノを一台買って、練習をかさね、とうとう小鳥のさえずりをメロディにすることができました。いつしか窓辺に小鳥たちが集い、ささやかな音楽会がはじまったのです。

ところが、ミンケパットさんのピアノの音は、近所の人たちにとってはうるさいだけだったのです。
・・・

ささやかな線と、大胆な筆の面でのびやかに描かれたイラストは、白黒、あるいは、黄昏のような沈んだ色。ミンケパットさんのちいさな、ちぢこまった身体と心から、にじみ出るような物悲しさ、うら寂しさ・・・。
ミンケパットさんのイメージは横顔、帽子、コート。冬の物語なので、当然の装いなのですが、帽子で守り、コートですっぽりとつつんでいるのに、横顔がなお寒そうで、しんしんと冷えています。

静かな物語の結末は、モノクロで、静かな余韻。

この絵本の表紙カバー見返しには、いわさきちひろさんのご子息で安曇野ちひろ美術館館長の松本猛さんの言葉が添えられています。

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