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『ひよこをさがしてあひるのダック』 フランセス・バリーさく おびかゆうこやく 主婦の友社 2005年
だーれも思いつかないような楽しい形に、愉快なしかけがほどこされているかくれんぼ絵本。
この絵本は四角くないのです。広げると楕円形の、お池を想像させる個性的な形。 本文はもっと個性的で、四角くもなければ丸くもないのです。楽しいイラストをふちどように自由にカットしてあって、そのページ幅が、めくるごとにだんだん狭くなっていきます。マトリョーシカ人形をどんどんあけていく感じに似たわくわく感と、めくってきたページの階段のような見事なグラデーションが目でも手触りでも楽しめます。 で、そのページの一見自由で規則性のない形には、実は巧みなしかけがほどこされているので、お楽しみ。(ハハはページの階段状のグラデーションの手触りばかり楽しんでいて、半分以上読み進むまで、まったくそれに気がつかなかったの!まんまと作者の意図にはまったクチです)
作者のフランセス・バリーさんの、この変形絵本ダックシリーズには、
『にじをさがしてあひるのダック』
も、あります。こちらも巧みな形とページの鮮やかなグラデーションで、小さな子どもにも素直に楽しめる、読み聞かせおすすめの絵本です。
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『不思議の国のアリス・オリジナル』全2巻 ルイス・キャロル作 高橋宏訳 情報書籍社
少し物憂い夏の午後の、少女たちとボートでたわむれたひとときの思い出・・・少女たちにせがまれるままに青年のつむぎだした手作りの物語、「不思議の国のアリス」。たった一人の少女、アリス・リデルのために作られた手作りのプレゼント・ブックが、ルイス・キャロル直筆の原本と、解説・全訳の2巻セットで復刻されました。91年刊の新装版。
どきどきしながら、私が読んだのは図書館の旧91年度版。 オリジナル「地下の国のアリス」は、ルイス・キャロル自身の装丁、挿絵が直筆のテキストとともに楽しめます。 「地下の国のアリス」の解説・全訳の一冊は、後に加筆され1965年に出版された不朽の名作『不思議の国のアリス』のジョン・テニエルの挿絵が添えられたもので、 「『不思議の国のアリス』成立の事情が立体的に把握できるように留意し」 て作られています。(版元の書籍情報者編集部の「はじめに」より)
嬉しい注釈つきの解説・全訳を読むと、個人的な贈り物だったオリジナルのしばしばに、二人と二人の身の回りの出来事をほのめかすエピソードたちが、もじったりひねったりしてさりげなく登場してることがわかって、知らないアリスの秘密をうちあけてもらったような、嬉しい気持ちに満たされます。 私だけのアリス・・・そんな大切なオリジナル、愛蔵版。
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原書は『LE CADEAU EXTRAORDINAIRE』 1996 ALBIN MICHEL Jeunesse,Paris
アマゾン洋書で、 英語版を発見。↓
『The Extraordinary Gift (ハードカバー)』 Abbeville Pr (1997/02) 邦訳と同じ表紙。 ぼうやのほしい帽子の図。
Florence Langlois さん を≫アマゾンフランスで検索したら、 魅力的な絵本がいっぱい!
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ぼくね、すっごいプレゼントがほしいの ビーケーワン
『ぼくね、すっごいプレゼントがほしいの』 フローランス・ラングロワさく わたなべのりこやく メディアファクトリー 1998年 品切れ
ぼくね、すっごいプレゼントがほしいの。 ぼうやがママのおひざでおねだり。 「あのね、おふねがほしいの。 それもね、あしがはえてて、せかいじゅうをたびするおふねがね」
そう、ぼうやがのぞんでいるのは、おふねや花、ろば・・・なんて一見普通のものなんだけど、ちょっとやそっとじゃ考えつかない、奇想天外なしくみをもったり、しかけをもったりするものたちだったりするのです!
そして最後にかしこいママが、ぼくに選んだとっておきのものはね・・・。
ベルベットのような光沢を感じる、深みのある色使いが美しい、夢いっぱいの折りたたみ絵本。 開くのが待ちきれないようなような、わくわくびっくりの展開が待ってるよ。絵本がちぎれないことを祈ります(笑)。 ぼくに負けない、でっかい夢のプレゼントを考え出してみるのもいいね!
「フランスの人気作家フローランス・ラングロワの記念すべきデビュー作」 だそうです。 (『ぼくね、すっごいプレゼントがほしいの』メディアファクトリー 表紙カバー見返しより)
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