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『あなたってほんとにしあわせね!』 キャスリーン・アンホールトさく 星川奈津代やく 童話館出版
いままではわたしとおとうさん、おかあさんだけだったけど、これからは赤ちゃんの弟がもうひとり。 「あなたってほんとにしあわせね」と、みんながわたしに言うけど、わたし、あんまり幸せじゃないかもしれない。赤ちゃんって、そんなにいいものじゃないのかも。
お姉さんになった小さな女の子の、「ほんとにしあわせ」になるまでの心のゆれが、ほのぼのと温かなイラストで丁寧につづられています。上の子の気持ちによりそって、親子で読みたいほんわかしあわせ絵本。
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『編みものばあさん』 ウーリー・オルレブ作 オーラ・エイタン絵 もたいなつう訳 怪書房
おばあさんがもくもくと、毛糸からいろいろなものを編み出し、ついには子どもまで編み出してしまう、奇想天外愉快痛快、それから少し切ないお話。 住む家のないおばあさんはせっせせっせと、編みぼうかちかちならして、自分の居場所を、家族を、大切なものたちを、編んで編んで、守って、立ち向かって、そして・・・。
画家のオーラ・エイタン(オラ・アイタン)さんは、イスラエル出身の画家で、福音館書店の『おひさまがしずむよるがくる』 、『ハンナのあたらしいふく』 などの美しいイラストも手がけています。 『編み物ばあさん』は、上記のイラストとはまた異なるタッチの線画で、長く細くどこまでものびていく毛糸のやわらかさ、しなやかさ、ぬくもりを、飄々と描き出しているように思います。
作者のウーリー・オルレブさんは、1931年ポーランド生まれのユダヤ人、第二次世界大戦後イスラエルに移住。96年国際アンデルセン賞作家賞を受賞。 ウーリー・オルレブさんの世界を、大人も子どもも楽しめる絵本でご一緒に。
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『一わだけはんたいにあるいたら・・・』 グンナル=ベーレフェルトさく・え ビヤネールたみこやく 偕成社 品切れ
むかし、海のむこうのあるしまに、いつも整列して行進するというふしぎな習性をもつ「あるきどり」がすんでいました。おひさまがさんさんとかがやくある日、いつものように整然と行進するとりたちのなかで、ふと、一わだけ、反対の方向に歩き出すものがあらわれたのです。前例のない出来事に、とりたちは唖然、よってたかって足をひっぱろうとしますが、そのときふと、もう一わのとりがはばたいて・・・。
表紙、本文ともに白黒の、シンプルで小気味よい絵本。 「子どものころから紙をみると、しぜんに手が動き出し、いたずらがきをするのが好きでした。・・・」 (表紙カバー見返し著者の言葉より) とあるのですが、この絵本も、何か面白いお話をしてとせがむ子どものために、即興のお話を鉛筆でさらさらっとしたためました、という感じの鮮やかさ。 一見子どもの落書きのような絵ですが、達筆というのか、こなれたくずし方で、とぼけていながら深い哲学を秘めた茶目っ気ある物語にぴったり。 「じぶん」を解き放っていいんだ!と、いう喜びは、なにものにも変えがたいものですよね。
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↑ アマゾン洋書ではこちら。 1997年に再販なるも、現在品切れ。 英語版は『Rabbit Book』と思われます。 |

『うさぎのはる』 フライホルト絵 モルゲンシュテルン詩 佐久間彪訳 福武書店 1983年 品切れ
とうとうきましたふっかつさい わたしははるのおつかいで たまごはこびがいそがしい ・・・
イースターの卵を運ぶうさぎを描き、春のおとずれを祝った、素朴で愛らしい小さな絵本。イースターとは、キリスト復活の記念日であり、春の到来をつげる祭日でもあるそうです。 素朴な線、素朴な色、素朴な形・・・子どものころにあこがれたカラフルな砂糖菓子のような、どこか懐かしく、いつまでもそっと眺めていたい絵本です。現在探求中。 原書は『HASENBUCH』、コピーライトはInsel Verlag, Frankfurt am Main 1960、とあります。 テキストのクリスティアン・モルゲンシュテインさんは、詩人で、アマゾン洋書で検索するとたくさんの書籍がありました。過去の邦訳では、スージー・ボーダルさんとのコンビの絵本「こどもの詩」などがあるようです。≫一覧 当時の福武書店(現ベネッセ)は、オルファースさん、べッティーナ・アンゾルゲさんなどのドイツ絵本をはじめとして、センスのよい洋書絵本をつぎつぎと翻訳出版していたのですが、この絵本もその中の一冊ですよね。
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『うろこひめ』 嶽本 野ばら作 高橋真琴絵 主婦と生活社 2004年
恥ずかしながら、嶽本 野ばら(たけもとのばら)さんの作品はこれが初めてで、名字をなんとお読みするのかさえ知らなかったほどの無知。 なんでも、アマゾンさんなどの書評を読むにつけ、ただの美しいおひめさま物語ではないような、どこかホラー的要素も含んだ毒花のようにあでやかで危険な美しさのある、大人向け絵本、というような印象を受けて、読む前からどきどきわくわく。
子どもがやっとこ寝静まった後にこっそり開いて・・・高橋真琴さんの、気品あふれるたおやかなおひめさまを目にして、しばしうっとりと眼福にひたります。 透き通るような白い肌のほのかなピンク、なめらかな二関節の細い指先、きらきらと強い輝きを秘めたぱっちりのお目目、くるくるたっぷりとたてまきカールした豊かな髪、華奢で豪華なレースのドレス・・・。
昔、こんなおひめさまの下敷きや筆箱を持ってきた女の子は、一夜(一朝?)にしてクラスのヒロインの座におさまっていましたよねぇ・・・。
で、読みました。ほとんど一気読み。
ある国におひめさまが生まれたのですが、なんとふたごで、一人は世にも美しく、一人は世にも醜い女の子。醜いおひめさまは生まれなかったことにされ、高い塔のてっぺんに閉じ込められ、美しいおひめさまは蝶よ花よとますますすくすく美しくお育ちになられます。 そのおひめさまの好物はメロンとまつたけ。 そのメロンとまつたけをミキサーでジュースにした特別のおひめさまの飲み物は、国民や他の国の人々にも大好評で、その収益でおひめさまのくには栄え、人々はますますおひめさまをたたえます。 そんなおひめさまに、ふさわしい王子さまをおむこさんに迎えようと、豪華なパーティを間近にひかえたある日、なんと、間違って毒キノコがミキサーにかけられてしまったせいで、おひめさまははかなくお亡くなりになってしまわれるのです・・・!
そして・・・。
これは強烈に個性的で、ただごとのおひめさま物語ではありませんでした。 イラストの美しさ、文章の美しさにふんわりくるまれてはいますが、限りなく純粋に美しく潔く残酷です。その気高い純粋さ、美しい潔癖さが、高橋真琴さんの描くおひめさまにこれまたぴったり合っているのですよね・・・。 大人向けの絵本でしょう。
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原書は『Wie rijdt?』 2005 Uitgeverij Clavis,Hasselt-Amsterdam とあります。 アマゾン洋書で英語版を発見。↓
『Who Is Driving? (ハードカバー)』 Bloomsbury USA (2007/01)
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『うんてんするのはだあれ』 レオ・ティマースさく/え ひしきあきらこやく フレーベル館 2006年
粘土などでかたち作られた半立体絵本かしらと思うほど、質感豊かに描かれた精緻なイラストが楽しい絵本。
うんてんするのはだあれ? このおおきなしょうぼうじどうしゃ。
エプロン姿のにわとり、ホテルのドアマンみたいなやぎ・・・いろいろな制服や仕事服に身を包んだ動物たちが、くるまのキーを片手にかざして、一列にならんで行進です。 さあ、運転するのは誰だとおもいますか? 左ページの動物たちの格好と、右ページの車の絵をよーく見ると、その関連性がわかるかな?
くるま大好き、動物大好きちびっこが、もろてをあげて大喜びしそうな、楽しいなぞなぞあてっこ絵本。注意力、観察力もはぐくんでくれそう。 細部まで丹念に描きこまれたイラストは、種類も豊富、色も鮮やか、ユーモアにあふれていて、楽しいね。
レオ・ティマースさんは、 「1962年生まれ、8歳から漫画を描き始め、12歳ではじめての漫画の本を出版する。その後グラフィックデザインを学び、イラストーターとして活躍。」 とあります。ベルギー、ブリュッセル在住。 (『うんてんするのはだあれ?』フレーベル館、表紙カバーうら見返し 著者紹介 参照)
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↑ 『Mutts』 Andrews Mcmeel Pub ムーチとアールの カートゥーンは、 シリーズでたくさん 出版されているみたいです! |

『おくりものはナンニモナイ』 パトリック・マクドネルさく 谷川俊太郎訳 あすなろ書房 2005年
きょうはいつもとちがうひ。 ムーチは だいすきなアールにおくりものがしたくて、うんとうんとかんがえた。 アールはなんでももってる。
おくりものはナンニモナイ。 そうだ、アールに、ナンニモナイをあげればいいんだ!
でもどこにあるんだろう? このせかいにはいろんなものがいっぱいあるけど、 ナンニモナイは? ・・・
さらさらとペンを走らせて、ほんの少しさしいろの赤を添えたような、シンプルさの際立つ贅沢な絵本。 なんでもあるのに、ナンニモナイ。 テレビをつければ番組があふれ、買い物にいけばものがひしめき、いつでもどこでも、なんでもかんでもあるような気がするのに、ほしいものはナンニモナイ。
少したいくつで、少しゆううつで、少しうつろな気持ちがしたとき、そっとこの絵本をひらいてみてください。この贈り物を楽しむためには、なんとなく手に持っているものも、なんとなく肩にのしかかっているものも、なんとなく胸をふさいでいるものも、なんとなく頭を占めているものも、なんとなく後ろ髪を引っ張っているものも、なんとなく足をつっこんでいるものも、とりあえず目の前の贈り物以外のナントナクをみんな手放して、うんとシンプルになること、かな?
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『おつきさまはよるなにをしているの?』 アンネ・エルボーさく 木本栄やく ひくまの出版 2000年
おつきさまはよるなにをしているの?
もしも子どもに聞かれたら、こんな風にさらりと答えてみたい。きらりと美しい言葉たちが、月のしずくのようにほたりとこぼれてくる絵本。
おつきさまは、そらにたくさんのほしをかき、 ・・・ たのしいゆめをばらまき、 わるいゆめをとじこめて、 ふしぎなことでいっぱいにします。 ・・・
大きな大きな絵本をひろげると、ひざの上にやさしい夜空が広がっているみたいかも。 お月さまの大切なお仕事を、叙情的な絵と文で、ひとつひとつ味わってくださいね。
アンネ・エルボーさんは1975年生まれのベルギーの絵本画家。 この作品は、’99ボローニア絵本賞(ラガッツィ賞)受賞だそうです。 今後のご活躍が楽しみですよね。
原書は『Que fait la lune,la nuit?』1998 Casterman/Tournai, Belguim. とあります。
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↑ 英語版『Buttons and Bo』
↑ ドイツ語版『Grosser Baer & kleiner Baer』
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『おにいちゃんぐま おとうとぐま』 いたやさとしさく ノルド・ズッドジャパン
2003年世界同時発売の絵本。 のびのびと描かれた、温かなタッチのイラストが、画面いっぱいに広がります。思い切り駆け巡りたいような、美しい野原、そして森。
「がまんしなさい。べオはおにいちゃんなんだから。」 「ふん、オットーなんか」 とびだしたベオの後を、おとうとのオットーが追いかけてきます。せっかく一人で野原で遊ぼうと思ったのに・・・。 オットーについてこられないように、ベオはわざと小川をこえたり、大きな岩をのぼったりしますが、オットーはなかなか上手に伝ったりよけたりして、どこまでもベオの後にくっついてくるのです。 いつしか気がつくと、日が暮れて、森の奥深く、二人は迷子になっていました。 お兄ちゃんなのにこわがっているところを見せたくないベオは・・・。
小さなおとうとを持つおにいちゃんのゆれる心のうちを、やさしく包み込むように、空が、森が、静かに温かく描かれています。シンプルですっきりとした背景を、小さな二人が見上げるのびやかな構図が、どこかおごそかで、神秘的。二人を見守る作者のやさしいまなざしを感じるようです。 表紙見返しに広がるイラストが、本当にきれい・・・。 おにいちゃんとおとうとの気持ちが穏やかに和んでいく絵本。
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↑ おひめさまえほん全5冊セット
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『おやゆびひめ』 高橋真琴作・絵 アンデルセン原作 武鹿 悦子文 ブッキング
3姉妹ハハの世代にはとてもなつかしい、お目目きらきらレースひらひら髪カール指すんなりの美少女の世界は、今見ても新鮮、真剣とことん3姉妹も眺め入って、ほうと溜息をついておりました・・・。小さくても、高橋真琴さんの描く清らかできらびやかなおひめさまの魅力は女の子共通の永遠のあこがれなのですね。シリーズ5冊、大切に大切に読んでいます。
←さらに『MACOTOのおひめさま』(PARCO出版)では、シンデレラ、人魚姫などに加えて、白雪姫、宝石姫、雪の女王、かえるの王さま、白鳥の王子、かぐやひめ、はちかづきひめ、虫めずる姫・・・、と、世界中のおひめさま、日本のおひめさまが、清らかにきらびやかに!貴重なおひめさまのお話のベスト版、決定愛蔵版。小さな女の子の憧れと夢をはぐくむ、おひめさま絵本の入門書としても贅沢で華麗な一冊。 高橋真琴さんのエッセイや、それぞれのおひめさまの作品に対するひとことなどもおりこまれていて嬉しい。 1ページ1ページがしっかりした厚めの紙なので、子どもたちと飽きることなく繰り返しめくることができそうです。巻末のおたのしみふろくの切り取ってつかえるポストカードやぬりえ・・・もったいなくて使えないので、永久保存用にもう一冊買ってしまいそう!
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『おんぶはこりごり』 アンソニー・ブラウン 藤本 朝巳 平凡社 2005年
母さんはいつもにこにこ、家事に育児にお仕事に、学校行事、地域の行事、父さんの世話、ペットの世話、もくもくと文句も言わず、家族のためにつくづくとつくしてくれる。なんて、おんぶにだっこ、安穏としていてはいけません。たまにはやさしくいたわって、ねぎらいのひとつ、感謝の言葉のひとつやふたつ、ごほうびのひとつやふたつやたくさんもわするるべからず!
アンソニー・ブラウンさんの明るいブラック・ユーモアがあちこちに隠されているので、すみずみまで笑えます。ええ、笑いますとも! それからちょっぴりあなたも私も「いつもありがとう」を大切な人に伝えてくださいネ。
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