■スヴェトラン・ユナコビッチさんの絵本

1961年ザクレブ(現クロアチア共和国首都)に生まれ。イタリア、ミラノのブレーラ美術アカデミー卒。以後、画家、彫刻家、イラストレーターとして活躍。1998年IBBYニューデリー大会優秀賞、2001年BIB金牌賞などなど、内外の受賞多数。絵本の創作も数多く、20カ国以上で翻訳出版されている。
(『まいごのペンギンピコどっちこっちあっち』の表紙カバーうら見返しの著者紹介欄より)
『まいごのペンギンピコどっちこっちあっち』*ひらいてごらんどうぶつえほん『この・・・だあれ』シリーズ

 

『まいごのペンギンピコどっちこっちあっち』講談社

『まいごのペンギンピコ
どっちこっち
あっち』

スヴェトラン・
ユナコビッチ作
那須田淳訳
講談社
2006年

どこかな、どこかな、ピコはどこ?
どっち、こっち、あっち?

サッカー場で、マラソンコースで、デパートで、お茶目な動物たちにまぎれて、ペンギンのピコが迷子です。無事に見つけて、おうちにたどりつけるかな。
クロアチアの気鋭絵本作家の美しい絵本は、ただの楽しい見つけっこ絵本ではありません。厚塗りや薄づきの不思議な効果や、色ムラや塗り残しさえも楽しめる、まろやかな絵本に仕上がっています。何といっても、最後のオチがお気に入り。

スヴェトラン・ユナコビッチさん、て、どこの国の作家さんかしら?
こっくりしたイラストに引かれ、お名前に惹かれて手に取ると、
「クロアチアの気鋭絵本作家」
と表紙カバーに。

「1961年ザクレブ(現クロアチア共和国首都)に生まれ。イタリア、ミラノのブレーラ美術アカデミー卒。以後、画家、彫刻家、イラストレーターとして活躍。1998年IBBYニューデリー大会優秀賞、2001年BIB金牌賞などなど、内外の受賞多数。絵本の創作も数多く、20カ国以上で翻訳出版されている。」
とあります。
(『まいごのペンギンピコどっちこっちあっち』の表紙カバーうら見返しの著者紹介欄より)

桃のジュースを思わせるようなとろりとしたベージュ色と、ルージュのようなまろやかな赤、青りんごのようなあまずっぱい緑が印象的な、マットなタッチの楽しいイラスト。
動物たちのすらりとした独特のフォルムに、おちょぼ口ならぬおちょぼ目、おちょぼ歯が、あどけなくてユーモラス。
厚塗りした部分の絵の具のひび割れの効果や、方眼紙や印刷物の上に描き下地を透かした面白さ、ひっかいたりこすったりしながら色を重ね、こっくりとした深みを出していった華やかなイラストたちが、いままさに旬のたわわな果実のよう。

大人も子どもも魅了されるおしゃれで元気なイラストに、まいごのペンギンピコを探すみつけっこテキストが、小さい子もとりこにします。

わあ、たいへん!
ペンギンのピコは、まちへあそびにきて、まいごになってしまったよ。
みつけて、おうちへつれていってね。

どこかな、どこかな、ピコはどこ?
どっち、こっち、あっち?

見つけたと思ったらまた迷子、小さなピコが、大型絵本の画面いっぱいひろがるにぎやかな場面で、いっぱいの動物たちに上手にまぎれて、あらら、どこかしら。
3歳の3姉妹三女も真剣に探し、見つけると満面の笑顔でした。
でもハハがニンマリしたのは、最後のオチ。ただのおしゃれな探しっこ見つけっこ絵本ではない、粋なラストが大人にも嬉しい。

どこかな、どこかな、ピコはどこ?
どっち、こっち、あっち?

ちなみに3姉妹は、最後のページに、あっちでもない、こっちでもない、とにっちもさっちもいかず(?)大騒ぎでした。
よろしければ、親子でご一緒に楽しんでくださいね。

オンライン書店ビーケーワン:まいごのペンギンピコどっちこっちあっち

原書は『Wo ist Pinguin Pips?』bohem press−kinderbuchverlag/Switzerland.,2005 とあります。
アマゾン洋書ではこちら。↓

『Wo ist
Pinguin
Pips?』
Bohem Press Ag

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 また、スヴェトラン・ユナコビッチさんのその他の邦訳には、「世界中で読まれているおりたたみ仕掛け絵本」の4冊があるそうです。小ぶりでのっぽの版型がおしゃれ。

ひらいてごらんどうぶつえほん シリーズ 小学館
『このがっきだあれ?』*『こののりものだあれ?』*『このあかちゃんだあれ?』*『このもようだあれ?』*未邦訳洋書

 


アマゾン洋書で
英語版を発見。
Music
(Animagicals)』
Chronicle Books Llc (Juv)

 『このがっき
だあれ?』

ひらいてごらん
どうぶつえほん
ズヴェトラン・
ユナコビッチ

石津ちひろ

小学館
2001年

「トトンタンタン トトンタン
とびはねたくなるコンガのおとが
きこえてくるよ

せなかにふたつコンガのような
こぶをもつのはどんなどうぶつ?」

すらりと細長い絵本に、シックな色調でどどーんとくっきり描かれた楽器。思わずたたいたり弾いたり鳴らしたりしたくなる、楽しいイラストの、おりたたみページをひらいてごらん。
その大胆さにあっとびっくり、その関連性にちょっと納得の、元気な動物たちが、みひらきページで演奏中!
それぞれの楽器と動物とのかかわりも愉快で、さらにかわりぶりも見事な、幼児から楽しめるおしゃれな絵本。
原書は『MIT PAUKEN UND TROMPETEN』Bohem Press,Zurich,2000

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アマゾン洋書で
英語版を発見。
Animagicals:
On the Go

(Animagicals)』
Handprint Books Inc

『こののりもの
だあれ?』

ひらいてごらん
どうぶつえほん
スヴェトラン・
ユナコビッチ

石津ちひろ

小学館
2001年

「のりもののかげにかくれた
どうぶつだあれ?
にもつをはこぶトラックみたいな
まるいせなかはとげだらけ」

ひらいてごらん、あっとおどろく、お茶目な動物しかけ絵本。(個人的には、さんりんしゃとトラックが衝撃的)
訳者の石津ちひろさんの言葉あそぴが楽しくて、くっきりとしたイラストのおしゃれなたたずまいにさそわれて、おりたたまれたページを開くと・・・、今回の変身振りも天晴れ!
すらりとした縦長のページの乗り物は遠景で、余白を活かしすっきりと、見開きの大判のページの動物はアップで、無邪気な瞳でこんにちは。なぞなぞことばあそびと、「いないいないばあ」絵本的な楽しさも同時に味わえて、小さい子ももう夢中!
原書は『DREIRAD,BOB UND VOLLDAMPF』,Bohem Press,Zurich,2000

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アマゾン洋書で
英語版を発見。
Flip-out
Animal Babies

Magic Bean

『このあかちゃん
だあれ?』

ひらいてごらん
どうぶつえほん
スヴェトラン・
ユナコビッチ

石津ちひろ

小学館
2001年

「かわいいねこのあかちゃん
いったいだれがおかあさん?」

4冊の中では、いちばん素直な展開かも。知っていれば大喜び、知らなければ新鮮な気持ちでなぞなぞあそび、めくりっこが楽しめるおしゃれな絵本。
原書は『TIERJUNGE UND IHRE EL TERN』,Bohem Press,Zurich,2000

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アマゾン洋書で
英語版を発見。
Animagicals:
Patterns
(Animagicals)』
Handprint Books Inc

『このもよう
だあれ?』

ひらいてごらん
どうぶつえほん
スヴェトラン・
ユナコビッチ

石津ちひろ

小学館
2001年

「おやおやだれかかくれてる
あっわかった!このもよう
きよりもたかい
"き"のつくどうぶつ」

石津ちひろさんの巧みな訳がとても楽しいしかけ絵本。日本の絵本ではあまりみかけない動物もたまに混じっているので、新鮮な気持ちも。もちろんおなじみの動物もたくさん登場するので、愛嬌いっぱいのイラストを迫力のページで堪能できます。
原書は『PUNKTE,STREIFEN&CO』,Bohem Press,Zurich,2000

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 さらに、アマゾン洋書で、この続編とも思われる細長のシリーズ絵本を発見!またまた邦訳されないかしら。

『Sports
(Animagicals)』
Handprint Books Inc
2001

『Homes
(Animagicals)』
Handprint Books Inc
2001

『Colors
(Animagicals)』
Handprint Books Inc
2000

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