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□1995年『Die Insel Hammerbö』***未邦訳「つむじ風のしま」

初版 1995年
タイトル 『Die Insel Hammerbö』
テキスト≪シンプルに James Krüss
◆くわしく
イラスト Josef Palecek
出版社

LeiV, Buchhandels-und Verlagsanstalt GmbH

大きさなど※ ハードカバー、カラー
23p
約26.5*21.1センチ
邦訳 未邦訳
「つむじ風のしま」
アマゾン洋書※


ペーパーバック
23p
LeiV, Espenhain
ISBN: 392888560X
(1999/03)



パレチェクさん2007年カレンダー


パレチェクさん2007年カレンダー(12ヶ月)
>> A2サイズ/2,625円(税込)
≫アット・アームズ
発売の詳細などは上記HPでごらんになってくださいね。

カレンダーのページは≫こちら
ご自身のセレクトによる神秘的で美しい12ヶ月のイラストの中の、≫8月「Excursion」のイラストと、『Die Insel Hammerbö』の本文中の一場面が同様(もしくは共通)のモチーフだと思われます(同一かどうかはわかりません)。
個人的に大好きな作品なので、カレンダーとして再び出会えて本当に嬉しい!



原書を見て
23ページ(奥付を入れると24p)の黄緑色の薄いハードカバーの絵本で、タイトルを英語直訳すると、「The island hammer gust」となるよう・・・。
美しいです。アクリル画でしょうか、色彩は鮮やかでよりきめ細かく、澄み切った感じです。
表紙
表紙は本文の1ページを抜粋したもののよう。
黄緑色を基調としたおだやかな海を背景に、たくさんの子どもたちがにぎやかに遊ぶ小さな島が描かれています。
一人一人細かなところまでもこだわって楽しんでお描きになられた様子が思い浮かぶような、とても時間と情熱をかけた完成度の高いイラストだと感じます。
本文を眺めて

テキストは短くて、大きめの文字。読めませんが・・・、どうやら韻を踏んだ、詩の形式のようです。さぞや美しい響きなのでは!
美しいフルカラーの豊富なイラストから推測するに、北のどこか、太陽の輝くところ、小さな不思議な美しい島があって、子どもたちが船で遊びに行きます(風がつれていってくれるのでしょうか)。
島の大人は、島唯一の人間の住人である船長(燈台守?)一人のみと思われ、子どもだけで行く子どものための楽園のような島、という感じです。
そして音楽好きな島でもあるようで、船長がアコーディオンを持つ場面や、子どもたちの何人かがバイオリンやホルン、トランペットなどを演奏している場面が、にぎやかに楽しげに描かれています。楽譜のうろこを持つ魚が登場したり、しましまくつしたの、二本足で颯爽と歩く魚◆や鳥が登場したりと、イラストから今にもリズミカルな音楽が聞こえてきそうです。

この二本足の魚のモチーフは、オリジナルポストカードの「ちいさなよるのおんがくかい -b」の宛名面の小さなカットに見ることができます。くわしくはこちら◆

その二本足の魚のほかにも、パレチェクさんの絵本に時折出てくる、翼と顔をもつ目覚まし時計◆や、元気のいいカタツムリなどがちらりと登場していて、夢と遊び心がいっぱいつまった楽しい作品になっています。

夏には島全体がおいしそうなアイスクリームになってしまった場面や、冬には大きな雪だまをころがす場面、くりくりお目目のドラゴン(?)がちょこんと座ってアコーディオンみたいな楽器を演奏している場面などなど・・・みんなで夢のような楽しいひとときを過ごします。
いよいよ帰りは子どもたちみんなで気球に乗って。島に残る船長も、ペンギン雪だるまもドラゴンも、なごりおしく見送ります。またね!

・・・と、いう感じでしょうか。読めないので、想像の域をでないところがカナシイのですが。


ジェイムズ・クリュスさんについて
テキストのJames Krüss(ジェイムズ・クリュス)さんとのコンビの他の作品には、
『Die Geschichte vom Huhn und vom Ei◆』(1989年)などがあります。

ジェイムス・クリュスさんは、E.ケストナーさん、M.エンデさんとともに、三大児童文学作家として有名な作家で、「おはなし丸の船長」と呼ばれて人々に親しまれているそうです。1968年には国際アンデルセン賞も受賞なさったそう。

最近邦訳されている作品で、1956年デビュー作の児童書がこちら↓なのですが、




この中に登場する、「風のうしろの幸せの島」と、このパレチェクさんの絵本『Die Insel Hammerbö』は、何か関連があるようで、全くないようで、個人的に気になるところです。しかし、語学力不足のため全く分かりません。どなたかご存知の方ぜひ教えてくださいませ!

ジェイムズ・クリュスさんは約10ヶ国語を操る語学の天才だったそうで、ヨゼフ・パレチェクさんに関連する絵本では、1974年学研より出版された(と推定、未確認)「くろいねことしろいねこ」、のドイツ語訳もなさっています。(『Der kleine schwarze Weissfellkater.◆』1985年)
パレチェクさんとは何語でお話なさったのでしょうね!

ちなみに、パレチェクさんの海の登場する作品には、1975年『Michael hat einen Seemann ◆』、1980年『ソリマンのおひめさま◆』、1981年『La petite ondin◆』、などがあります。

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