***ヨゼフ・パレチェクさんの作品一覧表の見方***最初にクリックしてご覧ください。 |
本文中の絵本のタイトルなどにカーソルを当てると、簡単な説明があらわれます(あらわれないものもあります)。 JavaScriptを使用しています |
基本的にタイトルなどに◆のついているリンクは、同ウィンドウで、別のページの該当詳細にジャンプします。 ≪のついているリンクは、左フレームが移動します。 元に戻るには、ブラウザの「戻る」で戻ってください。 |
基本的にタイトルなどに◇のついているリンクは、別ウィンドウが開きます。アマゾン、bk1、関連版元などのHPなどにリンクしています。 元に戻るには、ブラウザの「閉じる」で戻ってください。 |
大きさなど※は、私物を参考にはかったものです。ページ数表記のないものが多く、本文イラストのページを主として数えていますが、数え方によっては誤差もありますことをご了承ください。測り方による多少の誤差もご了承ください。 アマゾン洋書※は、2006年2月時点の検索結果に基づいています。古いものは詳細不明であるものも多く、また再版や、ペーパーバック版は、初版の版元と異なる場合も多いようです。 |
基本的にドイツ語、英語の洋書を、個人的に入手できたものに限り一覧表にしていますので、本国チェコの本など、すべてを網羅しているわけではありません。 また、チェコ語のフォントにつきましては、正しいフォント表記ではありません。ご了承ください。 引き続き探求中ですので、間違い指摘、訂正、追加、新情報などなどいただけましたらとても嬉しいです。 |
□1990年『Die Nachtigall』***未邦訳ナイチンゲール」 |
|
□原書を見て □物語を読んで 「ナイチンゲール」とは、スズメ目ツグミ科の小鳥のサヨナキドリ、ヨナキウグイスのことだそうで、美しい声でさえずる、灰色の地味な小鳥のことだそうです。 お話は、むかしむかしの中国。 世界で一番美しい皇帝の宮殿より、もっと美しいものがある、と聞かされた当の皇帝は、その美しい声の主「ナイチンゲール」を求めて、宮中を大捜索させます。 という有名なアンデルセン童話に、ヨゼフ・パレチェクさんが渾身のイラストを捧げている本当に夢のように美しい1冊です。 □表紙 表紙は、紫色の空に丸い大きな橙色の太陽が浮かび、それを背景にして、灰色の一羽のナイチンゲールが、花咲く枝でたからかにさえずっているイラスト。 どんなスポットライトよりも美しい太陽の光を一身に浴びて、地味な小鳥のつぶらな瞳が、何かをうったえかけてくるようです。 ところで、この表紙を見たときに、同じアンデルセン原作の絵本『Das haessliche Entlein.◆』を思い出しました。表紙の美しい赤紫色の雰囲気と、真っ赤な太陽のモチーフがどこか似ているともいえます。 ![]() 原書『Das haessliche Entlein.』Nord-Süd Verlag、1971年 邦訳『みにくいあひるの子』 偕成社、1984年 □本文イラストを見て 本文は、深い静かな情熱をたたえた、幻想的な神秘的なイラスト。 異国の古代中国宮中の、華麗で荘厳な雰囲気の漂う、クラシカルで気品あふれるすばらしい作品に仕上がっています。 これまでのパレチェクさんの画風の中でも、藤色、あめ色、からし色など、日本の伝統色を思い出すような、色調をおさえた中間色の重なりと、あまりデフォルメされていないデッサンの確かな人物たちが、子どもだけでなく大人も魅了するような、贅沢で本格的な雰囲気をかもし出しています。 いったいパレチェクさんは、このはるか遠い世界の作品を描くために、どれほどの下準備や製作に労力と情熱をおかけになったのでしょうね・・・。 すべてのページが丹念に描きこまれ真心のこめられた作品なのですが、なかでも、病床の皇帝のもとに死神が現れるクライマックスの場面は、息が止まるくらいの美しさです。 日本でも、ぜひご紹介していただきたい、完成度の高い芸術作品だと思います! ちなみに、絵本ではありませんが、『ナイチンゲール』を題材にした、チェコの偉大な芸術家・イジー・トルンカさんのフィルム作品がおさめられているDVDはこちら。 |
Copyright (c)2005-2006 kudolacieko All Rights Reserved