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□1972年『Drei Könige』***未邦訳「三人の王さま」

初版 1972年
タイトル 『Drei Könige』
テキスト Kurt Baumann
イラスト Josef Palecek
出版社≪シンプルに Nord-Süd Verlag., Monchaltorf, Schweiz
◆くわしく
大きさなど※ カラー、32p、
ハードカバー
約29.2*21.7センチ
邦訳 未邦訳
「三人の王さま」
その他 1985年『Das Lied vom Apfelbaum.◆』のbohem press 社版のドイツ語訳もてがける

 


原書を見て
物語
12月の凍てつく夜空に燦然と現れた不思議な大きな星が、神の子誕生の地へ三人の王(「リュート王」のFinju、「こじき王」のArne、お城の王さま)を導く聖夜の物語、だと思います。(参考、『三にんの王さま』ペンタン、▼下記参照)。
表紙など
夜の絵本なので、他のヨゼフ・パレチェクさんの絵本のイラストとは少し違って、重く沈んだ感じの、濃厚な、荘厳な、神秘的な色彩で描かれています。
タイトルのカリグラフィも凝ったデザインで、脈々と語り継がれる書物にふさわしい、神秘的な雰囲気を高めています。
見開き一面を用いた雪野原の広がる場面は余白が多く、輪郭線が、筆?のような、どこか東洋的なタッチは、パレチェクさんの作品たちの中でも個人的に初めて見るものでした。
パレチェクさんが、この時期、作品により、さまざまなタッチで描き分けていたことがうかがえます。
テキストの作者Kurt Baumann クルト・バウマンさんについて
テキストのKurt Baumannさん(1935-1988)は、アマゾン洋書で検索すると、『Piro und die Feuerwehr. Sonderausgabe.』 (Nord-Sued Vlg、Jiri Bernard 画)のPiroシリーズなどなど、作品がたくさんありました。昔話の再話なども手がけていらっしゃるようです。
邦訳作品でも、『ながぐつをはいたねこ』(ほるぷ出版)オンライン書店ビーケーワン:ながぐつをはいたねこや『むぎうちヨナス』(リブリオ出版 復刊)オンライン書店ビーケーワン:むぎうちヨナスなどなど、出版されたものがあるようです。

■参考;Ivan Gantschev 画、『Drei Könige』について
初版 1990年
タイトル 『Drei Koenige.
Eine Weihnachtslegende』
テキスト Kurt Baumann
イラスト Ivan Gantschev
出版社 Nord-Süd Verlag., Moenchalt
アマゾン洋書※
邦訳 邦訳
『三人の王さま』
クルト・バオマン
イワン・ガンチェフえ
もきかずこやく
ペンタン
1992年
品切れ


その他 英語版
『Three Kings: A Christmas Tale』1990年
世界同時発売だったと推定

参考;イワン・ガンチェフさんイラストの『三人の王さま』(ペンタン、1992年品切れ)について

なお、クルト・バウマンさんのテキストで、イワン・ガンチェフさんのイラストの『Drei Könige』が後にノルド・ズッド社より出版されたようで、アマゾン洋書に1990年と記載がありました。

このイワン・ガンチェフさんのものは、1992年ペンタン社より邦訳出版もなされています。


物語
12月の凍てつく夜空のもと、旅のリュート弾きの少年フィンジェ、が、野原で盲目の老人アルンに出会います。フィンジェはその巧みなリュートの腕前から「リュート王」と呼ばれ、アルンはそのにじみ出る品格から「こじき王」と呼ばれていたのでした。二人はお城でひらかれている「冬をいわうユールの祭り」目指して進みますが、そのとき大きな星が夜空を流れているのを目にします。
さて、お城の宴会で、王さまの前でリュートをつまびこうとしたフィンジェでしたが、それまでのあまりの寒さに手がかじかんでいて、うまくいかなくて・・・。
2冊の『Drei Könige』を読んで(眺めて)
個人的感想ですが、イワン・ガンチェフさんイラストの1990年版テキストと、ヨゼフ・パレチェクさんイラストの1972年版テキストは、細部まで全く同じではない、と思います(ラストの馬に乗っている人物が微妙に違うのです)。
登場人物の名前や設定、おおまかなあらすじなどはほぼ同じだと思います。
1990年版を出版するにあたって、新しく手を加えたものかもしれません?? ドイツ語がわからないので、あくまで推定ですが・・・。どなたか訳してください・・・。

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