■ナタリー・フォーシルさんの絵本 |
Nathalie Fauchille 1964年フランス生まれ。1966年パリ国立美術装飾学校卒業。1987年来日。上條スタジオで仕事を始める。グラフィックデザイナー、イラストレーター。他の作品には、『アルプスの少女』(童心社、品切れ)がある。 (『ぼくおやすみなさいだいすき』童心社 品切れ 表紙カバー見返し 著者紹介 参照 1988年初版当時) |
『ぼくおやすみなさいだいすき』 |
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『ぼく おやすみなさい だいすき』 さく・え ナタリー・フォーシル ほんやく かみおえりこ 童心社 1988年 品切れ |
ねむるじかんになると、ニコラはごきげん。 どうしてかっていうとね・・・
心弾む明るい絵と、はつらつとした楽しいテキストで、子どもの中の身近な夢の世界を、鮮やかに描いた絵本。 グラフィカルでおしゃれなイラストを見ていると、こんなプリント模様の子供用のパジャマやおふとんがほしくなっちゃいます。
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8じになったぞ ねむたいねむたい いそいでベッドにいかなくちゃ! ニコラはねむるじかんになるとごきげんになって いつもベッドにおおいそぎ
ひとりぼっちもさみしくないぞ くらやみだってへっちゃらさ あーねむたい あくびをひとつまばたきふたつ たちまちとびだしてくるのは おしゃべりモンキー おすましピエロ ・・・
口調のよいテキストと、色と形の弾むようなイラストで、ニコラのおやすみなさいの秘密を描いた、楽しい絵本。 マーカーで描いたような、シンプルな輪郭は、なめらかな部分と、歯切れのいい部分が、ほどよく合わさって、リズミカルな雰囲気。グラフィカルに色づけされた、明るい色彩は、青、ピンク、黄色、オレンジ、紫、アップルグリーン・・・と、取り合わせも、塗りわけ方もお洒落で、垢抜けた感じです。
テキストも、イラストも、おやすみなさいから張り切るニコラののびのびとした気持ちを、存分に描き出していて、読んでいるこちらまで華やぎます。 ちょっぴりニコラの寝不足が心配ですが、こんな夢いっぱいのおやすみなさいなら、毎晩だって、歓迎しちゃいますよね!元気いっぱいの色彩やデザインは、おおいに子ども部屋の模様替えの参考になりそう。 現実と、空想の世界の狭間で、自由自在に遊べるニコラとその友だちが、本当にブラボーな絵本。 あったかくてくつろいだ表情に、こちらまで気持ちが安らぎます。
この絵本はすでに品切れのようで、とても残念な一冊。ナタリー・フォーシルさんの他の作品も(イラスト、グラフィック作品も含めて!)もっと見てみたいなと思いました。
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