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『すうじ、み〜つけた』 なかたにきょうじさく 学習研究社 現在品切れ
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3姉妹三女大好き、二女も長女も気になる気になる、かくれんぼみつけっこ絵本です。 実は、私、以前ご紹介したことがあるのですよ、『どこにあるかな』シリーズ▼(文化出版局 品切れ)・・・。 ちなみに、そのシリーズの1冊のアマゾンの資料はこれ↓
作者が、 中谷おさむ となっています。
中谷匡児さんは1946年生まれのグラフィックデザイナーだそうで、絵本には上記の文化出版局のシリーズ(1985年)などがあり、 「1973年「東京ADC賞」、1987年「ニューヨークADC銅賞」2001年・2002年「造本装コンクール入賞」他。日本グラフィックデザイナーズ協会会員。」 と、『すうじ、み〜つけた』の著者紹介にあります。
さて『すうじ、み〜つけた』ですが、作品も、すべて新しくなっています。 どこか「和」を感じる中間色の美しいとりあわせ、数字を大胆に絶妙に身体の一部にとりこんだ動物たちの斬新で優美なフォルムは、そのまま豊かに引き継がれ、さらに2004年の『すうじ、み〜つけた』には、ほほえましい愛嬌と、最初に子供たちがかくれた数字を探す楽しみもますます加味されて、とても楽しくて知的なかくれんぼ絵本になっています。 4、7、9、の、ヨンとシ、ナナとシチ・・・という風に主として二通りの読み方のある数字については、二通りとも振り仮名がふられていたり、うさぎをちゃんと「○○わ」と数えていたりと、細やかな配慮もなされていると思います。
3姉妹も釘付け、我先に数字のありかを探さん指差さんと、一触即発の穏やかでない雰囲気の中、ぎんぎんらんらんと、もう絵本にくびったけ(笑)。
嬉しいことにもう一冊出版されているようで、 (※2009年4月現在、なんと、品切れになっているようです、本屋で「み〜つけた」なさったら、ぜひお急ぎくださいませ!)
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『ひらがな、み〜つけた』 なかたにきょうじ 学習研究社 現在品切れ
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こちらは前作『かくれんぼひらがな どこにあるかな』▼(文化出版局)をさらににぎやかに表情豊かに一新した感じです。 「あいうえお、ど〜こかな?」 と、目にも楽しい子どものよく知る色とりどりの生き物、食べ物、おもちゃなどが、こっそり似た色のひらがなを身体に隠して、にこにこ楽しげにこちらを向いています。笑っている顔、きょとんとしている顔、口をあーんとあけている顔などなど、愛嬌もたっぷり、はっきりしたアウトラインとくっきりした色の対比で、小さい子の目にも鮮やかに、そのイラストを楽しませます。 そして、その描かれている各イラストの頭文字は、ひそかに巧みに身体の一部になりすましてかくれんぼしているひらがな、その文字からはじまるようになっています。 つまり、「あ」の字をこっそりしのばせてほほえんでいるイラストは、「あり」。「い」の字を身体の一部になじませて、にっこり笑っているのは「いぬ」。という感じ。
そして、小さい子が、「どこかなー」と考えながら一生懸命探すと、答え合わせが次のページで、各イラストの小さな表情の変化も楽しく、はっきり目立つ文字の色で、確認できるようになっています。
グラフィカルで、際立つ色彩のイラストの持ち味を、さらに表情豊かに和やかに仕上げた感じです。 ひらがなに興味の出てきた小さい子が、きっと大喜びすることでしょう!
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『かくれんぼすうじ とり どこにあるかな』文化出版局 品切れ
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3姉妹大好きかくれんぼ絵本です。すでに書店から「かくれんぼ」してしまって久しいようなので、方々探し回って、運よく入手した思い入れのある一冊、というか、シリーズ。
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『かくれんぼすうじ とり どこにあるかな』 中谷おさむ作 文化出版局 1984年 現在品切れ
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これは美しいです。鳥と動物が数字と出会って恋をしたらこうなるかも(?)、というくらい衝撃的デザインの美しさ。見惚れます。 しかも微妙に和を感じる色使いが抜群。妙なるかな。
ぜひ図書館などで親子で絵本をお確かめください。
その見事な中身は・・・ まず「1」は、一羽のダチョウ。 からし色の草原をかけている一羽の立派なダチョウ・・・の、どこに「1」が、かくされているかな?
だちょうがいちわ かけっこはやいぞ 1(いち) ほらあそこ
数字の「1」クン、なかなか上手にダチョウの一部になりすましておいでなので、見つけるのはちょっと・・・笑えるかも。たぶん、子どもは大喜びすることでしょう。 数字部分の色を他と微妙に変えているので、小さい子でもすぐにはっきりわかると思うのですが、その茶目っ気たっぷりのアイディアが実に秀逸です。とても素人には考え付かない斬新さ。
「2」はにわのぺりかん、「3」はさんばのかも、・・・ ご想像、つきます?
色使いが、また絶妙。 中間色、というのでしょうか、すこしトーンをおとしたパステルカラーというか、小豆色、ウグイス色、よもぎ色や藤色、などという色のイメージが浮かんでくるような、どこか美味しそうですらある美しい色たちなのです。(拙文の色使いは主観的参考ですので、実際の美しい色は図書館でぜひお確かめくださいね。)
お楽しみのラストのページを開くと、 「わあ!」 と、輝く子どもの顔が今にも見えそうな、そんな楽しい絵本です。(たぶん、すぐさまひったくられますので要注意)
さらに「もっともっと!」コールがかかれば、姉妹編の「どうぶつ」を、どうぞ(品切れなので、図書館などで・・・)。 あるいは、学習研究社から、装いも新しく、『すうじ、み〜つけた』▲として、出版されていますので、図書館などでお読みになったくださいね。
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『かくれんぼすうじ どうぶつ どこにあるかな』文化出版局 品切れ
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『かくれんぼすうじ どうぶつ どこにあるかな』 中谷おさむ作 文化出版局 1984年 現在品切れ
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こちらのデザインも、色使いも、遊び心いっぱいのアイディアも、「とり」編ともども 「うわあ!」 の、感嘆符。
かばのおおあくび むしばがいっぽん 1(いち)みーつけた
この楽しいテキストから想像するイラストの、どこに「1」が隠されていると考えつきますか?
「2」はなんとふたごのごりらに、「3」はさんびきのこあらに、さりげなくしっかりと隠されているのですから、衝撃的。 この「数字」とこの「動物」が結びつくなんて、ちょっとやそっとの発想のレベルではなく、柔軟な頭に、ただことではない鋭いひらめきの持ち主でなければ到達できない境地でしょう。
余談ですが、先日新一年生の長女の授業参観があって、ちょうど「1から10のまでの数」の算数の授業だったのですが、算数の世界では、 1、2、3、4、… は、 イチ、ニ、サン、シ、 なのですね。ヨンではなく。 5、6、7、・・・は、 ゴ、ロク、シチ、 なのだそうです。ナナではなく。
・・・話がそれましたが、 「どこにあるかな かくれんぼすうじ」シリーズの「とり」編」も「どうぶつ」編も、一羽、一匹、などの数え方は生活式ですが、数字そのものだけのテキストの部分は、算数式の読み方に準じているようです(1に「いち」という感じで、ルビをふってくれています) ここのところに着目して読むと、なかなか興味深いかも。
さらにさらに、このかくれんぼシリーズには、数字だけでなくひらがな・カタカナ・ABCバージョンもあったようですので、またまた続いて楽しいかくれんぼ絵本を堪能できそうですね!(こちらも残念ながら市場からは「かくれんぼ」しているようですので、図書館などでお読みになってくださいね)
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『かくれんぼひらがな どこにあるかな』文化出版局 品切れ
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『かくれんぼひらがな どこにあるかな』 中谷おさむ作 文化出版局 現在品切れ
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これは・・・スゴイ。 あいうえお順に、おのおのの頭文字ではじまる生き物たち(動物・鳥・虫など)が、自分の最初のひらがなを見事に体の一部に同化させて、登場するという豪華びっくりさ。 例えば「あ」でつくいきものなら、「あり」が「あ」のひらがなをしっかり体の一部に隠し持って登場、それが「あ」から「ん」まで、「を」以外の一字ももらさず大集合! ゆえに、初めて名前を知るような珍しい生き物もいたりして、なかなか、大人も楽しめます。 しかもそのデザインの斬新さにはうなるばかり。
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↑ この衝撃の『かくれんぼひらがな どこにあるかな』も、学習研究社から『ひらがな、ど〜こかな』▲として、さらににぎやかに表情豊かに、新しいイラストで出版されていますので、図書館などでごらんになってくださいね。
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『かくれんぼカタカナ どこにあるかな』 中谷おさむ作 文化出版局 現在品切れ
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未読・・・。 念願かなって、ついに読みました! あのカタカナとどの動物が結びつくのか、もうもう、心のわくわくのままに、ページをめくるのがイチバンです。妙なる色使い、きわだつデザインが、やっぱり冴え渡っています、大好き!
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『かくれんぼカタカナ どこにあるかな』です。 2009年、とてもとても幸運なことに、この絵本をいただく機会にめぐまれました(ありがとうございます!)。本当に手がふるえました。頼みの中央図書館にも蔵書がなくて、ずっと古本屋で探していたものの見つからず、ほとんどあきらめていた幻の品だったからです。 いやしかし、本当に幸せなことに、実際に手にできて、ページをめくって、そりゃあもう、頭にぼんやり思い描いていた夢より幻より、やっぱりくっきりと際立って美しいので、もうもう、本当に夢みたいでした!
なにが美しいって・・・、目にとびこんでくるものすべてです。 「色」、「かたち」、「配置」、そしてそのうちに絶妙に隠された「カタカナ」。ええもう、「カタカナ」も、すばらしい。この動物が、その愛らしく洗練されたデザインの体の中のドコに、カタカナを隠しているか、もう、子どもたちと、あてっこするだけでも、わくわくします! どうぶつのバリエーションも豊富だから、そうそう、こんなどうぶつもいるのよ、と、目からウロコが落ちること、間違いなし。もちろん、子どもにひったくられます!(笑)
どれもこれも目に鮮やかなものばかりでしたが、とりわけ「色」が好きです。 作者の中谷さんは京都ご出身だとありますが、(だからこんなに雅な和の雰囲気で、やわらかい気品があるのか)と、思わずにはいられないほど、繊細な色づかいなのです。ひとつひとつ、名前を教えていただきたいほど、細やかな色で、しかも、その色と色の取り合わせがきれいで、穏やかなまとまりがあって、本当に美しい。 当時の印刷技術がどのようなものだったかわかりませんが、この微妙な色を出すのは、かなりのワザだったのではないか、よくぞこの色を出してくださった、出版関係者さま、アリガトウ、というほどです(笑)。いやー、嬉しいな。これだけの絵本なのですから、願わくば、もう一度再版なさってくださったら、出版関係者サマ、本当にアリガトウ、というところなのですが、いやホントに(笑)。
・・・ところで、話は小さくぶっとぶのですが、私事でキョウシュクですが、末娘がとうとう一年生になりました。そこで、2Bの鉛筆やら、6Bの鉛筆やら、赤鉛筆やらを、せっせとそろえたりしたわけです。6Bやらは、買いに走ったのですが、しかし、家にたまたまあった、「赤鉛筆」を持たせたのがよくなかったのか、帰宅した末娘が、しょんぼりして言うわけです。 「コレ、赤鉛筆じゃない、『朱色』鉛筆だ」 と。いやまあその、「色鉛筆12色セット」は、セットで、別にお道具箱にもたせるわけで・・・、丸付けや忘れ物防止などに、普通の黒鉛筆とわけて使うだけの「赤鉛筆」なのだから、多少「朱色」でもいいじゃないか・・・と、まあその、もったいない精神もあってそう言いたかったわけですが、なにせピカピカの一年生ですから、頑張って、また買いに走りました。ええええ、色鉛筆バラ売りコーナーの、「朱色」のとなりの「いかにもコレは真っ赤だぞ」と胸をはらんばかりの「赤色」をぱぱっと選んで、いさんで帰ったのです。そして、いざ末娘の名前を書こうとして・・・、気づいたわけです。じぶんのうっかりと、その濃い美しい真っ赤の色鉛筆のはじっこに、金色でしっかり型押しされている文字。 「べにいろ」 と・・・。 ああもう、わたしときたら、真っ赤になったかどうかはともかく、「べにいろも、赤色よ、仲間よ、トモダチよ!」と、思わず説得してしまい、娘もそんなわたしのキキせまるものにキョをつかれたのか、じゃなかった、胸をつかれたのか、素直にうなづいて納得してくれたのですが(笑)、いやしかし・・・、色についてのイロイロな問題を、あらためて、勉強しなおそうと思ったのでありました。
話はそれましたが、おそれおおくも大きなフォントでホントに何が言いたいかと申しますと(笑)、
『かくれんぼカタカナ どこにあるかな』は、本当に素晴らしい色使いの絵本だと思います。
赤色ひとつにしても、朱色のような明るい赤色もあれば、小豆色というのか、藤色というのか、赤紫の入ったような、落ち着いて雅な雰囲気の赤色もあり、桜色、桜草色、鮭色・・・と、うっとりするような桃色系もあります。緑青というのか、青色系、緑色系も実に豊かで、細やかで、 (そうそう、わたしが見たかったのは、こんな色。この色は、この色と合うんだ、この色ともしっくりなじむんだ・・・) と、ひざをうちたくなるような配色で、本当に、美しいのです。あかぬけた「形」も、「配置」も、どうぶつたちの真ん丸い瞳も、もうもう、みとれてしまいます。そうそう、いっぴき一匹のどうぶつたちに、ちゃんとしっかり目が入っているところも、ページをひらく楽しみだったりします。出会いの楽しみというのでしょうか・・・、とにかく、つぎつぎと、めくりたくなります。うちの末娘の場合は、ひったくられました(笑)。子どもの手にぴったりの小ぶりな大きさも、可愛らしくて、なんだか小さな宝物みたいで、とても好きです。子どもの「自分の、わたしの絵本」という感じですよね。
話は長くなりましたが(笑)、本当に、もう一度でも何度でも、再販されて、すべての子どもたちの手にとってもらえたらいいのに・・・と、願います! どうぞ機会がありましたら、ぜひぜひお手にとって、ごらんくださいませ。この感動をわかちあいましょう。
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『A to Z アルファベットの本』 中谷おさむ作 文化出版局 現在品切れ
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この絵本は、大型本、とあって、ほかのかくれんぼシリーズとは、ちょっと版型が異なります。雰囲気的には「ひらがな」編と似ている感じ。 「A」ではじまる生き物が、「A」の文字を上手に体にくっつけて、何食わぬ顔で登場します。 色使いもデザインも中谷さんならではの美しさ。登場する生き物の名前が英語で表記されているのですが、そのアルファベットの配列さえも完璧に計算されつくしていて、匠の技あり。
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※表紙画像は作者の中谷さまのご好意により許可を得て掲載しています。無断転載等はどうぞご遠慮くださいませ。
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