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ぼくは・・・?
記号化されたぼく 暗号化されたぼく 標識化されたぼく ぼくの見本市 とくとごらんあれ!
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ぼくは・・・
表紙の濃いオレンジのまんまるい顔。 頭に立つ三本のまっすぐな髪の毛、横顔に刺さるまっすぐな鼻、まんまるびっくりまなこ、あんぐりの四角い口。個人的な第一印象をひとことでいうなら、驚愕。 ぱっちりおめめは何かに目覚めて、逆立つ髪の毛は何かに気づいて、とがった鼻は何かをかぎつけて、開きかけの口は今まさに何かを言わんとしている・・・感じ。
「ぼくは・・・」
暗号めいた簡素なデザイン、微妙にずらされたオレンジ色とともに、とてもとても気になる、惹きつけられる表紙ですよね。
見返しにはたくさんの顔。表紙と同じオレンジの顔が、水玉のように一面に。 中表紙は、そのオレンジのまあるい顔が、 ? クエスチョンマークの下の●の部分になっています!
ぼくは・・・?
ぼくは冒険家 ぼくは空想家 ぼくはひとりぼっち ・・・
くっきりとした形、こっくりとした色、シンプルで無駄なく、遊び心を残し、つきつめられた形。 短い言葉と、言葉をふくらますシンプルな絵。 とてもおしゃれな標識のよう!
ぼくは○○ その○○にあてはめられた軽やかなイラストが、笑いあり、皮肉あり、共感あり、驚嘆あり、どきりとし、ちくりとし、くすりとし、にやりとし、これはすごいとうなったり。 いつまでも、色鮮やかなぼくの七変化を眺めていたくなります。 ぼくのさまざまな側面を、きっと誰もが心のうちに秘めている繊細な部分を、大胆に切り取って記した、いさぎよい絵本。
裏表紙の見返しの、水玉のような、たくさんのまあるいぼくの顔の色にも注目です。 裏表紙の装丁もおしゃれ。
若手国際派作家の今後の作品に期待がふくらみますよね!
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小さい子向け厚紙絵本。 どんどん世界がひろがってゆく赤ちゃんへ。 認識しやすく美しいデザインを、自分で認識できると嬉しくて。
さりげない3冊シリーズセットでの構成も魅力的。
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「まる ぼくはまる おひさまはまる ぼーるもまる ・・・」
テーマカラーは赤系。 幼い子の手になじむ愛らしい大きさの、角のまあるい厚紙絵本。シンプルで贅沢な形、色、文、身近なものがはずむように描かれていて、どれも赤ちゃんの興味をひき、手をのばしたくなるものばかり。目にも耳にも心地よい、単純な繰り返しの後に、最後のページがぱあっと花開きます。きれい。ぜひともシリーズで読んで、並べておきたい赤ちゃん絵本。
他のシリーズには、 『ぼくはさんかく』▼ 『ぼくはしかく』▼ があります。 どれも赤ちゃんの「知ってる」の喜び、「わかった」のときめき、「うわあ」の驚きの顔が見もの! 3冊セットでの構成もさりげなく考慮されているので、もしも3冊読むなら、『ぼくはしかく』を一番最後のお楽しみに。
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「ぼくはさんかく パンツもさんかく かみひこうきもさんかく ・・・」
テーマカラーは緑系。 元気な男の子の姿が目に浮かぶよう。もちろん女の子も夢中!
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「ぼくはしかく ほんはしかく でんしゃもしかく ・・・」
テーマカラーは青系。 単純明快、グラフィックで美しい四角がいっぱい。 上記2冊の総まとめ的絵本でもあります。読んでの嬉しいお楽しみ!
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まあ、愛らしい表紙。 幼児の手になじむ小ぶりの絵本で、やわらかい線のはっきりした明るい色と、シンプルでわかりやすい形の絵本。 だれかさんとだれかさんが くっついた と、見開きの左と右から、同じ仲間がきゅっと手をのばしてくっつきます。 ちょうど真ん中に鏡をおいたように、くっついた右と左が対称になっている感じなので、見ていて楽しく、ゆったりと安定感があります。 ほほえましいラストは、たぶんさっそく真似するのではないかしら。 ひと目見て、きっと気に入るだろうと思ったら、やっぱりすっかり気に入りました。
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『くっついた』は、「0歳の我が子との触れ合いの中から生まれた」そうです。(『くっついた』著者紹介より) お子様の成長とともにこれからのご活躍が楽しみですね!
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「なーらんだ」って、嬉しいね。 自分でするのも、発見するのも、楽しいね。 わかる喜び、できる喜び、みつける喜び、まねする喜びを、やさしくてカラフルな色と形で、赤ちゃんに届ける絵本。
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あれあれありさんも、とりさんも、 みんなみんな、なーらんだ
思い思いにちらばっている生き物たち、ものたちが、ページをめくるとあらまあきれい、ずらり、きちんと並んでいる絵本。 思わず赤ちゃんもにっこり、ぱちぱちぱち、なんて、手をたたいてしまいそう。
並ぶって不思議。 きちんとしてみえるし、きれいにみえるし、気持ちよく思えるのはなぜかしら。 一生懸命赤ちゃんの小さなおててで、赤ちゃんの考えた順番どおりにならべたおもちゃも、人気のレストランからずらり並んだ行列も、枯葉舞う木立の道も、通り過ぎていく夜汽車の窓も、おすましの背表紙で並んだ棚の絵本も、果ての無い円周率も、緻密な結晶の構造も、何かの法則できちんと整列した方程式も、みんなみんなきれいで、美しい。 並べる人の手、あるいは自然の力があるから?偶然ではなくて何かの必然を感じるから?
ともあれ、本当に、並べると楽しくて、嬉しい気持ちが、ページから伝わってくるような絵本です。 そしていちばん赤ちゃんが喜ぶのは、もちろん、いちばん最後のページですよね。
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ページ数も多く、充実の内容なのでしょうね! これもやがて「おかえりなさい」になるといいなあ。
『Ton (ハードカバー) 』 Chronicle Books Llc (Juv) (2006/6/30) 40p |
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『Tools (ハードカバー)』 Chronicle Books Llc (Juv) (2006/9/30) 52p |
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三浦太郎さんの絵本 「ま」の絵本箱へ
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