■J.P.ミラーさんの絵本

イラストレーター。1950年代にゴールデンブックスの絵本シリーズの絵を手がけた。『しあわせなおばあちゃま』(ほるぷ出版)オンライン書店ビーケーワン:しあわせなおばあちゃまなど。
『すてきなおうち』

 
■マーガレット・ワイズ・ブラウンさんの絵本

1910-52年。ニューヨーク州生まれの絵本作家。ゴールデン・マクドナルドの筆名による、レナード・ワイスガード挿絵の絵本『ちいさな島』(童話館出版)オンライン書店ビーケーワン:ちいさな島が、1947年コルデコット賞を受賞。現在でもたくさんの作品が愛され続けている。

『すてきなおうち』
≫別頁(ガース・ウィリアムズ挿絵)*『うさぎのおうち』*『ミスタードッグぼくはぼくだけのぼく』*『だからそっとおやすみなさい』*『キャプテンうみへいく』*
≫別頁(レナード・ワイスガード挿絵)*『ともだちできたかな?』*『きんのたまごのほん』*
≫別頁(クレメント・ハード挿絵)*『おやすみなさいおつきさま』*『ぼくにげちゃうよ』*『ぼくのせかいをひとまわり』*『おやすみなさいおつきさま』ができるまで
≫別頁(その他の画家)*『ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ』*『クリスマス・イブ』

 

『すてきなおうち』フレーベル館

オンライン書店ビーケーワン:すてきなおうち

『すてきなおうち』
マーガレット・ワイズ・ブラウンさく
J.P.ミラーえ
野中柊やく
フレーベル館
2006年1月

「これはだれのおうち?」

絵本をひらくと、すてきなおうち。ゼリービーンズのように甘くて、どこかなつかしいタッチで、丹念に描かれた、すてきなおうちのなぞなぞがいっぱい。

ゆめいっぱいの最後のおうちは、ちょっとびっくりするかもね!

原書は『The Wonderful House』Random House, Inc.,初版は1950年とあります。
アマゾン洋書ではこちら。↓

 

 『The
Wonderful House』
Random House Childrens Books

木の実や果実を思わせる紫がかったピンク色が鮮やかで、甘めのパステルカラーで塗り分けたタッチも配色も、どこかなつかしいゼリービーンズのような雰囲気。
2003年に復刊されたようで、画像を眺めては可愛いなあと思っていたのですが、このたび翻訳もついに出版なされたのですね、嬉しい!

オンライン書店ビーケーワン:すてきなおうちイラストのJ.P.ミラーさんは、
1950年代にゴールデンブックスの絵本シリーズの絵を手がけ、一世を風靡する。作品に『しあわせなおばあちゃま』(ほるぷ出版)オンライン書店ビーケーワン:しあわせなおばあちゃま 、"The Little Red Hen" など。
と、あります。
(『すてきなおうち』表紙カバー見返しの著者紹介欄より。画像はbk1とアマゾン洋書で検索したもの、"The Little Red Hen"は出版社Golden Books)
アマゾン洋書で検索すると、その他の洋書はこちらなど。↓

 『The House
That Jack Built

(Little Golden Book)』
Golden Books

『Little Bunny
Follows His Nose

(Golden Scratch &
Sniff Books)』
Golden Books 

オンライン書店ビーケーワン:すてきなおうちさて、『すてきなおうち』です。
マーガレット・ワイズ・ブラウンさんのテキストも楽しみに、わくわくと愛らしい絵本を読みました。≫マーガレット・ワイズ・ブラウンさんの絵本

「これはだれのおうち?」
のどかないなかの一軒家、庭の畑には花が咲き、お人形がのったまんまのおもちゃの台車がぽつん、そのそばにはりんご(?)の木が一本、家の前には木のテーブル、テーブルのうえにはビンが一本、りんごが(トマトかも?つまり赤い実です)ひとつ。
さあだれのおうちかなあと、一面にすてきなおうちが描かれたはじまりのページをめくると、

「おとこのことおんなのこのおうち」
可愛らしいおとこのことおんなのこが、ほうきとちりとりを持っておうちの中をお掃除中。

「これはだれのおうち?」
続いては、青い屋根に風見鶏、ピンク色に塗られた壁板の、出入り口の大きな小屋のイラスト。
小屋の前には何もつながれていない馬車が一台。
これはだれのおうちかなあとページをめくると、

「うまのおうち」
次のページは、白い馬が前足を上げ、後ろ足で立って、いなないているような、馬小屋の中のイラスト。

「これはだれのおうち?」
・・・。

穏やかで甘いパステルカラーの筆で、ページ一面に丹念に描かれた愛らしいイラストと、シンプルでリズミカルなくりかえしのテキストで、楽しいやさしいなぞなぞがつぎつぎと登場します。
それぞれの特徴と手がかりがわかりやすく見やすく描かれているので、小さい子でも嬉々として答えてくれそう。もうすぐ3歳の3姉妹三女も、いくつかはなじみが薄くちょっぴりむつかしかったようですが、身近ないくつかは自分で答えを発見できたのでご機嫌でした。

そしてどんどんなぞなぞを解いていくと、あれあれ、絵本の後半は・・・。

「あれあれ?あれはなんだろう?
だれのおうち?
くるくる、くりくり、おかしみたい!
そらをとんでやってくる」

実は、物語の最初の、本文の書かれていない(したがって本文とは直接関係のなさそうな)ページに、飛行機のような大きな羽と車輪のついた、空飛ぶピンク色の家のイラストが、小さくさりげなく描かれているのですが、この不思議なイラストの答えが、だんだん物語の後半で明らかになっていきます。

さあ、この楽しいすてきなおうちは、いったい誰のものでしょうね!
サーカスのピエロのものかな?
ちがうよ!
あばれんぼうのぞうのものかな?
ちがうよ!
・・・。
このやりとりが、どこかマーガレット・ワイズ・ブラウンさんのこいぬのマフィンシリーズオンライン書店ビーケーワン:おへやのなかのおとのほん (画像は『おへやのなかのおとのほん』ほるぷ出版)、オンライン書店ビーケーワン:しずかでにぎやかなほん (画像は『しずかでにぎやかなほん』童話館出版)などを思い出させて、一連のつながりを楽しむこともできそうです。

ところで、アマゾン洋書で検索していて、原書の復刻版の一冊と思われる、表紙イラストの異なるもの『The Wonderful House (The Little Golden Treasures Series)』Golden Books、(Board 版、September 1998の記載)を発見しました。

『The
Wonderful
House
(The Little Golden
Treasures Series)』
Golden Books


このイラストは、邦訳の本文中には見当たらないもののようですが、ある意味では、物語に出てきた仲間たちみんな大集合!という感じの、物語の内容に沿ったイラストともいえて、興味深いです。

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