↑『Das schimmernde, flimmernde Licht
(ペーパーバック) 』
Carlsen Verlag GmbH
(1984/12)

Das schimmernde, flimmernde Licht.
(きらきらとゆらめく光)
Jan Kudlacek
Deutscher Text von Käthe Recheis
Carlsen Verlag Gmbh・Reinbek 1975
28p


■表紙について
緑色の光を丸く放ちながらゆらめく光を中心に、緑色の大きなお目目のカッパが二人描かれている、黄色い地の表紙。
左側のりりしいカッパはパイプをくわえ、わらをすいたような帽子をかぶり、背にもわらのような大きな荷物を背負って、丸い明かりの中心に炎のようにゆらめく光を、そっと捕まえようと両手をさしのべています。小花をちりばめたような、ファンタスティックな洋服がさりげなくダンディ。
右側の花柄のバンダナを巻いたような可愛らしいカッパは、両手をほほにそえて、じっと光と事の成り行きを見守っています。
この光に物語の秘密が隠されていると思うのですが、一体どんなお話なのでしょう?

■物語について
青みがかった透き通るような緑色を基調とした、カッパと魚、カエル、そして揺れる謎の光、小花をちりばめたドレス (あの『Die Regentrude』(Artia Prag 1972)(邦訳『雨ひめさまと火おとこ』(佑学社 絶版))のような!) の美しいおひめさまLilofeeのおりなす、幻想的な作品です。

ドイツ語がわからないため艶やかなイラストから想像するのみですが、池のほとりの木の下に住む(あるいは木の妖精?)Lilofeeが、大切なゆれる光を失って、それをカッパたちがみんなで探し出して・・・という物語のようです。きらめく光は池の中に落ちてしまったのでしょうか?

光とともにカエルや魚が登場したり、池の底のカッパたちの家を訪ねる場面もあって、似たモチーフ(あるいは同一)を、『SVATBA  V  RYBNICE』(1980)(邦訳『おかしな結婚式』童心社1986年 品切れ)
でも見ることが出来ます。一連の水の物語のカッパやカエルや魚たちが、またここでも違う形で活躍しているのかもしれないと思うと、ますます作品に奥の深い魅力を感じます。

 


■『Das schimmernde, flimmernde Licht.』について
本文奥付に、原書表示などが見当たらないため、この絵本そのものが原書(=チェコ語などからの翻訳作品ではない)だと思いますが、詳細不明。海外の古本市場でもめったに見かけない気がするので、もしかするとレアかも?。
アマゾンドイツではこちら

Deutscher Text 、とあるのがドイツ語訳、ということであるならば、テキストもイラストもヤン・クドゥラーチェクさんによる作品だと思います。悲しいけれどドイツ語がわからないため不明。もしドイツ語版テキスト、という意味であるならば、Käthe Recheisさんによるテキスト。 Kaethe Recheis さんは、いろいろな作品をお書きになっているようで、 ヨゼフ・パレチェクさんとコンビの絵本にはくまの親子のお話『Der grosse Baer und der kleine Baer.があります。

▲上へ

ヤン・クドラーチェクさんの絵本 へ
くどー★La★ちぇこさんの絵本箱へ

HOMEへ
くどー★La★ちぇこさんの絵本日記HOMEへ


Copyright (c)2005-2007 kudolacieko All Rights Reserved