じゅりあんはげんきにもりへ。 ひまわりたちがみおくります。 うわあ、はっぱ。 金色にけぶる秋の森で、色づいたはっぱたちが出迎えます。 みんなはくりをひろっています。 おそすぎたじゅりあんのぶんはありません。 けれどがっかりしないで。 ぱらぱらぱら、風がどんぐりを落とし、ころころころ、きれいなばらの実やまつぼっくりがとびだします。

絵本の中に秋があります。惜しげもなく敷き詰められた落ち葉の金色の世界を、そっと踏みしめて歩くかすかな音が聞こえてきそうな、美しく豊かなチェコの秋。 もしも心が秋の朝のように冷え込んだときには、そっと森林浴に訪れて、深呼吸したい、そんな絵本。 ヤン・クドゥラーチェクさんならではの繊細なモザイクのようなタッチで、自然の生み出した芸術的なフォルムの葉っぱが、みずみずしく一枚一枚描きこまれてあるので、遠い日本でも、同じような葉っぱを探して楽しむこともできそう。
|
↑『Florian und der Kastanienbaum (ペーパーバック)』 Dausien Werner (1987/01) ドイツ語版
↑『Julian in the Autumn Woods』 (学校) Henry Holth & Co (J) (1978/03) 英語版
|