■グニラ・ボルデ(ヴルデ、ヴォルデ)さんの絵本
*トミー(トッテ)ちゃんシリーズ 偕成社 品切れ

スウェーデンではだれもが知っているトッテちゃんシリーズ。かつての貴重な邦訳は偕成社から。
全シリーズ共通で、邦訳に原題表記なし。Almqvist&Wiksell Forlag AB,Stockholm.
printed&bound in England. 17*17cm、24p。

真ん丸いお顔に、ちいさなあめだまみたいに真ん丸い黒い目、ひらべったいかわいいお鼻、にっこりとほほえむ大きなお口、可愛いなあ。
シリーズを通して、だんだん幼児から子どもへ、成長していく姿が見られます。

「トッテちゃんシリーズ」の原書と邦訳については、『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)オンライン書店ビーケーワン:スウェーデンから来たトッテに詳しい紹介と研究があって、とても参考になりました。
2007年、童話館出版より、『トーマスぼうや』オンライン書店ビーケーワン:トーマスぼうやとして、復刊になりました。嬉しい!

『おしたくできたよ』*『おふろにはいる』*『おうちをつくろう』*『くまくんどこ?』*『おいしゃさんへ』*『ぼくたちおばあちゃん』*『けーきをつくる』*『ぼくちいさくないよ』*『ねこちゃんあそぼうよ』*『マリーちゃんとぼく』
≫別頁(トーマスシリーズ*童話館出版)『トーマスぼうや』
≫別頁(エマちゃんシリーズ*童話館出版)『エマのしごと』*『エマとピーター』*『にこにこエマ』*『スウェーデンから来たトッテ』
≫別頁(エミーちゃんシリーズ*偕成社*品切れ)『いいかお わるいかお』*『おとうとはだいすきよ』*『はいしゃさんへ』*『はしかになりたがったエミー』*『おそうじできるよ』*『ピーターとエミーはちがうよ』*『ほいくえんなんていきたくない』*『たのしいほいくえん』
≫別頁(「くまくんえほん」シリーズ*偕成社*品切れ)『たべたの だあれ?』

 

1『おしたくできたよ』偕成社 品切れ

 
トミーちゃんシリーズ1
『おしたく
できたよ』

さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

トミーは、まずぼうしをかぶりました。
つぎはせーたー。「でも、どうしてこんなにきついのかな。」
「なーんだ、ぼうしがじゃまだったんだ。」
・・・

トミーちゃんが、寒い雪の日にお外に遊びに行こうとして、防寒服に身を固めるべく、孤軍奮闘するかわいいお話。
セーター、タイツ、ズボン、マフラー、てぶくろ、ぼうし、ジャンバー、ながぐつ、・・・を、たったひとりでよいしょ、こらしょ、見事に着用できるかな? 多少ずれてても、多少ボタン掛け違えても、平気へいき!

自分で考え、あれこれ試して、手順を見直したり、よりよい方法を発見したりしながら、とにかく自分ひとりで最後までやりとおすことが大事なんだよね。
子どもの視点、気持ちによりそいながら、温かなまなざしで子どもの力をはぐくむ絵本。

原書コピーライト1969年、トッテちゃんシリーズ第一作。最初のトッテちゃんの服装は、白いTシャツに白い半ズボン。後の巻では、赤いしましまのTシャツに青い半ズボンになっています。
この作品の原書について、『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)オンライン書店ビーケーワン:スウェーデンから来たトッテに詳しく紹介があって、とてもためになりました。

▲上へ

  

2『おふろにはいる』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ2
おふろにはいる』
さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

「ぼく、すなあそびがだーいすき。」
でも、からだじゅうどろだらけ。
「おふろにはいって、きれいにあらわなきゃ。」
・・・

じぶんの家のおふろ、おばあちゃんちのおふろ。暑い夏には、湖がおふろがわりだね。
小さい子が水に親しむ様子をいきいきと描いた絵本。

原書コピーライト1969年、トミーちゃんの服装は、白いTシャツに白い半ズボン。(水に入っている場面が多いですが)
この作品についても、『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)に詳しく紹介があって、とてもためになりました。

▲上へ

 

3『おうちをつくろう』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ3
おうちをつくろう』
さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

図書館に蔵書なし。未読。
スウェーデンは日曜大工がさかんなのだそうです。『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)に、この絵本の紹介があります。

▲上へ

 

4『くまくんどこ?』偕成社 品切れ

 

『トミーちゃんシリーズ4
くまくん
どこ?』
さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

トミーのおもちゃは、こんなにたくさん。
でもいまは、くまくんとあそびたいのに・・・。
くまくん、どこへいったんだろう。
てーぶるのしたかな?
・・・

トミーがくまくんのぬいぐるみを探すお話。
探しているときに限って、なかなか出てこないのですよね。かわりに、まえになくしたと思っていた、あのおもちゃ、このおもちゃが見つかって、つい、それで遊んでしまったり。探しながら、結果的に部屋中をちらかしてしまったり。
トミーのすることなすこと、小さい子も大きい人も思い当たるフシばかり。

そんななかで、ものを効率よく探すためにはどうすればいいか、トミーといっしょに小さい子が自分で発見できるよう、ひとつひとつ丁寧に頼もしく描かれています。

原書コピーライト1969年。
トミーちゃんの服装は白いTシャツと葉白い半ズボン。
『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)に詳しく紹介があって、とてもためになりました。

▲上へ

 

5『おいしゃさんへ』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ5
おいしゃさんへ』
さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

おいしゃさんにきました。
身長や体重をはかったり、耳の検査をしたり、聴診器で内診をしたり。
トミーは聴診器に興味津々、ちょっぴりかしてもらって、自分の音をきいてみます。おもしろいね。
それから最後に、注射。
注射は痛いけど・・・どうしてしなければならないか、わかりますか?

トミーちゃんがお医者さんに行った一日を、ひとつひとつ丁寧に記した絵本。これを読んだら、検診や予防注射で病院にいくのがこわいと思っている子どもたちも、大丈夫。
ちゃんと子どもの目線におりてきて、診察してくれる先生、子どもにもわかるようにちゃんと説明してくれるおかあさん、頼もしくて、読んでいる子どもたちも安心できますよね。
最後にトミーちゃんのおさらいで完璧!

原書コピーライト1969年。
トミーちゃんの服装は、赤いしましまのTシャツに青い半ズボン。(検診のあいだは、ぬいでいますが)
この作品の原書について、『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)に詳しく紹介があって、とてもためになりました。

▲上へ

 

6『ぼくたちおばあちゃん』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ6
ぼくたちおばあちゃん』
さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

マリーのうちにおおきなはこがありました。
「なにがはいっているのかな?」
「おおきなくつがあったわ」
「ぼくたちおとうさんみたいだね」
つぎにみつけたのは・・・

トミーとマリーが、古い衣装箱の中のいろいろな洋服や衣装と、身近な想像力を使って、ごっこ遊びを満喫する絵本。
シャツ、えりまき、ぼうし、スカート、ネックレスと、二人には大きい大人の衣装を、ちょっと拝借して身に着けてみたら、ほら、だれに見えるかな?おじさん?おじいさん?おばあさん?
そしてどんどん、箱が空っぽになるまで重ね着してみたら?

トミーとマリーの、楽しいなりきり衣装ごっこ。小さい子なりの想像力と材料を箱まで全部使って、いつもとはちょっと違う、ちょっぴり大人気分の、身近な異世界へご招待!
子どもの着想や、観察眼は、本当にすばらしいですよね。

原書コピーライト1972年。
トミーちゃんとマリーちゃんは、赤いしましまのTシャツに青い半ズボンでおそろい。(途中、ほとんど重ね着で見えないのですが)
『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)に詳しく紹介があって、とてもためになりました。

▲上へ

 

7『けーきをつくる』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ7
けーきを
つくる』

さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

トミーがケーキをつくります。まず、たまごとおさとう、こむぎことばたーをよういします。
・・・

赤いしましまのTシャツに青い半ズボンのトミーちゃんが、緑のエプロンをしめて、ひとりでケーキをつくるおはなし。材料も、準備も、作り方も、ひとつひとつ子どもの目線で、丁寧に描かれています。
途中でさりげなくおとうさんが登場、オーブンに火をつけてくれます。きっと後ろで、家族が見守っていてくれているのでしょうね。

原書コピーライト1972年。
この作品の原書について、『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)に詳しく紹介があって、とてもためになりました。

▲上へ

 

8『ぼくちいさくないよ』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ8
ぼく
ちいさくないよ』

さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

トミーはちいさい。
おとうさんはおおきい。
なかよしのくまくんは、ふわふわやわらかい。
あかいきのとらっくは、かたい。
・・・

トミーちゃんが、小さい子に身近なものや身の回りの世界について、対比させながら例示してくれる絵本。
こうしたら、こうなるね、こんなときには、こうしたらいいね、なんて、好奇心に満ち、日々発見をくりかえす、小さい子のいきいきとした場面がいっぱい。

原書コピーライト1973年。実質、トッテちゃんシリーズの最終となった絵本だそうです。
トッテちゃんの服装は、赤いしましまのTシャツに、赤い半ズボン。
この作品の原書について、『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)に詳しく紹介があって、とてもためになりました。

2007年、童話館出版より出版された『トーマスぼうや』オンライン書店ビーケーワン:トーマスぼうやと、同じ原書だと思われます(≫こちら)。

▲上へ

 

9『ねこちゃんあそぼうよ』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ9
ねこちゃんあそぼうよ』
さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

図書館に蔵書なし、未見、未読。1973年作品だそうです。
『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)にご紹介がありますので、そちらを参照に、想像をたくましくするのみ。

▲上へ

 

10『マリーちゃんとぼく』偕成社 品切れ

 
『トミーちゃんシリーズ10
マリーちゃんとぼく』
さく/グニラ=ボルデ
やく/たかむらきみこ
偕成社
1976年
品切れ

図書館蔵書なし。未見未読。
初版1973年。トミーちゃんとガールフレンドのマリーちゃんのお話で、いっしょに楽しく遊んでいるうちに、お互いの性別の違いに気がつく、という内容だそうです。
『スウェーデンから来たトッテ』(勁草書房)にくわしい紹介があります。この作品が、時と共に少しずつ成長を重ねてきた、トッテちゃんシリーズの実質的最終作品、と、なったそうです。 
(この後、『ぼくちいさくないよ』が出たそうですが、こちらは、『マリーちゃんとぼく』のトッテちゃんよりも、少し幼く戻った感じだそうです。子どもの成長のひとコマを描いた本編の一連の流れとはまた別の、別冊、外伝、番外編、みたいな感じかな?)

▲上へ

グニラ・ボルデ(ヴルデ、ヴォルデ)さんの絵本
トミー(トッテ)ちゃんシリーズ 

「か」の絵本箱へ

くどー★La★ちぇこさんの絵本箱へ

HOMEへ
くどー★La★ちぇこさんの絵本日記HOMEへ


Copyright (c)2005-2007 kudolacieko All Rights Reserved