■フリッツ・バウムガルテンさんの絵本 |
Fritz Baumgarten 1883-1966 石版画家となるための教育を受ける。1900年からはライプチッヒ王立アカデミーで、1903年からはドレスデン王立造形美術アカデミーで学び、さらにミュンヘンで勉強を続ける。絵葉書や絵本の絵の仕事を多く残している。 (『たのしいこびと村』徳間書店 表紙カバー裏見返し 著者紹介より) |
『たのしいこびと村』*『おひさまホテル』 |
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『たのしいこびと村』 エーリッヒ・ハイネマン/文 フリッツ・バウムガルテン/絵 石川素子/訳 徳間書店 2007年
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森のすそにひっそり広がるちっちゃなこびと村の世界が、きめ細やかに描かれた美しい絵物語。 何度でもそっと本を開いて、会いに行きたくなります。
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なきむし村の農場の古ぼけた小屋の入り口のはしご段の下に、ねずみの一家が住んでいました。ある年のこと、わるい天気が続いて、食べるものにこまったおとうさんねずみのプッツは、亡くなったおとうさんが死ぬまぎわに言い残した、やさしくて親切なこびとの村のことを思い出して・・・。
おとうさんねずみのプッツと、いちばん上の息子ピープスの、こびと村での楽しいひとときを描いた、美しい絵物語。 こまっているひとたちが、自分たちの力でまたやっていけるようになるまで、なんのお返しも求めず、手をかしてくれるこびと村のこびとたちの、ほがらかで働き者の様子が、みずみずしく描かれています。
人なつこいこびとたちのてきぱきとした仕事ぶりや、小さな生き物たちとのわき合い合いとした暮らしぶりの様子が、文章から絵からにじみでていて、いつしかたのしいこびと村の世界へ。 年に一度の実りの祭りにむかって、ゆるやかに展開していく物語には、謎や危機などの派手なうねりはないけれど、「たのしいこびと村」のタイトルや表紙絵から感じた期待そのままに、ほのかな憧れと、親しみの持てるすこやかな時間が、穏やかに流れているような気がしました。 ねずみのプッツ親子たちと、こびと村のかかわり方も、すがすがしくて好きです。 目にしたことがあるような可憐な花たちの咲きこぼれるこびと村の絵は、品のよい落ち着いた色調でまとめられていて、誠実さとメルヘンと愛嬌があって、ただもううっとり。 何度でも、本を開いて、おすそわけの気分を味わいたくなりそう。
原題は、『Wichtelhausen.』 by Erich Heinemann Illustrated by Fritz Baumgarten Copyright (c) 2005 by Alfred Hahn's Verlag in Esslinger Verlag J.F.Schreiber GmbH, Esslingen, Germany.
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『おひさまホテル』 エーリッヒ・ハイネマン/文 フリッツ・バウムガルテン/絵 石川素子/訳 徳間書店 2004年
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野原小人のトリーは料理上手で、音楽家。けれど今年は、春から何やら考え込んで、何かを少しずつこしらえはじめました。それはレストランもある、とてもすてきなホテルでした! 生き物たちは喜んで・・・。
野原の陽だまりの小さなメルヘンの世界を、四季を通じてみずみずしく描いた、美しい絵物語。
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