■インゲル(インガー)&ラッセ・サンドベリ(サンドベルイ)夫妻の絵本 |
Inger Sandberg Lasse Sandberg 妻のインゲルが文章を、夫のラッセが絵を担当。1953年に絵本『ひつじのウルリク メダルをもらう』でデビューして以来、二人で100冊をこえる作品を発表、スウェーデンの児童文学の中心的存在。受賞多数。「おばけのラーバン」や「アンナちゃん」のキャラクターは、世界中で愛されている。かつての邦訳には、『わんぱくちびくんおてつだい』(講談社、品切れ)などのちびくんシリーズ、『のっぽのおじさんのぼうしはどこへいったの?』(日本生活協同組合連合、品切れ)などのアンナちゃんシリーズ、などがある。 (『ラーバンとラボリーナのクリスマス』ポプラ社、著者紹介 参照) |
『ラーバンとラボリーナのクリスマス』*『はぁい、いますぐ』*『アンナちゃん、なにがみえた?』 |
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ラーバンとアンナちゃんのえほん1 『ラーバンとラボリーナの クリスマス』 インゲル・サンドベリさく ラッセ・サンドベリえ きむらゆりこやく ポプラ社 2006年
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オヒサマオハヨウ城にすむ、なかよしおばけ一家のラボリーナの、クリスマスを待ちきれない可愛いおはなし。 まちきれなかったラーバンとラボリーナにやっと普通にお目にかかれて、嬉しい!!
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おばけのラーバンの妹のラボリーナは、どんな音でもまねるのが上手、そのうえとてつもなく大声がだせます。 クリスマス間近の日、だれよりも早く目が覚めたラボリーナは、 「わあ、きょうはクリスマス・イブにぴったりの日だな。そうだ!クリスマス・イブにしちゃおうっと」 そういって、日めくりを11まいやぶって・・・。
クリスマス・イブが待ちきれない可愛いラボリーナが、おちゃめな思いつきと得意の大声で、今すぐクリスマスにしちゃおうとする愛らしいお話。 あどけない顔でラボリーナが発する愉快な声に、子どもたちも大喜びしそう。 わくわく、どきどき、じりじりしてクリスマスを待つ気持ちは、おばけの子も世界の子どもたちもいっしょなのですね。 ラボリーナを温かく見守るおちゃめでユーモアたっぷりの家族が、どこかサンドベルイ夫妻のご家族を思わせて、こちらまで幸せなぬくもりでいっぱい。 おばけの子ならではの楽しさと、人間といっしょなんだね、の安心感で、ほのぼのとする愛らしい絵本。
メリハリの利いたコラージュも、温かみのある線画とのシンプルなバランスも、相変わらずの美しさ、愛らしさ。
原書は『Laban och Labolinas jul』1991 とあります。
嬉しいことには、「ラーバンとアンナちゃんのえほん1」とありますので、これからシリーズで出版されるということを、大いに期待できそうですよね。第2弾は、『はぁい、いますぐ』(ポプラ社)▼ですって! アンナちゃんも待ちきれない!!
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『ラーバンとラボリーナの「はぁい、いますぐ」』ポプラ社
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ラーバンとアンナちゃんの絵本2 『ラーバンとラボリーナの 「はぁい、いますぐ」』 インゲル・サンドベリさく ラッセ・サンドベリえ きむらゆりこやく ポプラ社 2006年
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「おふろにはいりなさい」 といわれたら、 「はぁい、いますぐ」 といい返事。 でもね、どろんこのラーバンとラボリーナは、ちっともおふろに行かないで・・・。
どろんこ大好きやんちゃな子どもたちの熱い視線を集めそうな、楽しくて愛らしいラーバンとラボリーナのお話。
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おばけのラーバンは青いジャムをこぼしました。 妹のラボリーナも赤いジャムをこぼしました。 「ふたりともおふろにはいるのよ」 ママおばけがいいました。
「はぁい、いますぐ」 といって、ふたりはココアをのみました。 「あーあ、ココアのしみまでついたじゃないの。だから、おふろにはいりなさい」 「はぁい、いますぐ」 といって、ふたりはこんどは・・・ ・・・
天使のような(おばけですが)愛らしい見た目の、素直な返事とはうらはらに、どんどんどろどろになっていくラーバンとラボリーナが、やんちゃな子ども心を楽しくとらえる絵本。 すべすべの小石みたいに丸く切り抜かれた、小鳥のたまごみたいなマーブル模様のコラージュの羅列が、水玉模様みたいにリズミカルで、タイルみたいに楽しい雰囲気。
あの手この手の「はぁい、いますぐ」の楽しい繰り返しを読んでいると、今度はどんな方法で何色の汚れをつけるのかしら、今度こそおばけママは本気でおこるかしら、まだまだかしら、なんて、こちらまでうきうきシメシメもっともっと、なんて、いたずらっ子の気分になってきます。 おばけママの、「はやくはいりなさい」といいながらちっともこわくなく、ゆったりどっしりかまえているところは、お手本にしたいところですよね。
原書は『Kommeer snart, sa Laban och Labolina』1977 とあります。
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『ラーバンとアンナちゃんのえほん3 アンナちゃん、 なにがみえた?』 インゲル・サンドベリさく ラッセ・サンドベリえ きむらゆりこやく ポプラ社 2006年
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なかよしのせいたかおじさんが、アンナちゃんをぼうしの上にごあんない。見晴らしがよくて気持ちがよくて・・・アンナちゃん、なにがみえたかな?
可愛いなぞなぞがとけたら、みんなが嬉しくなる絵本。
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アンナちゃんがあるいていると、せがたかくておおきいおじさんにあいました。 おじさんのみどりいろのぼうしにすわらせてもらって、おじさんのあたまのうえにのせてもらったら、すてき、なにがみえたでしょう?
それはあおいことり なにかのけむり えんとつ ・・・
待望のアンナちゃんの絵本! しましまスーツに緑色の帽子がお似合いの、せいたかノッポのおじさんと、赤いしましまのワンピースがとっても可憐なアンナちゃん。会いたかったですよね! 満を持しての登場のお話は、せいたかおじさんのぼうしの上から、はるか遠く、アンナちゃんが見たもののお話。 小さなアンナちゃんも、おじさんのぼうしにのっかれば、ほら、遠くまで見渡せます。そして何をみたのかな? かくれんぼしていたものが、ひとつひとつその姿をあらわすと、何になるかな・・・。 「いないいないばあ」ではありませんが、ページをたどっていくと、みんながそれぞれおなじみで、嬉しい気持ちが一緒に味わえるようなものが見えて、わかるとにっこりしちゃいます。 可愛い絵本のサイズを効果的に用いた最初と最後も、お茶目でほほえましくて、ちゃんとつじつまがあっていて気持よく絵本を閉じられそうですよね。 大きくても小さくてもやっぱり可愛いアンナちゃん絵本、これからの活躍にも期待しちゃいます!
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