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■いもとようこさんの絵本
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| 1944年兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油絵科卒業。絵本作家。『ねこの絵本』(講談社)などで1985年ボローニャ国際児童図書展エルバ賞、『いもとようこ・うたの絵本 1』(講談社)で同展グラフィック賞を受賞。あたたかな貼り絵の技法による美しい作品多数。 |
| 『おばけのがっこうへきてください』 |
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『おばけのがっこうへ きてください』 さくらともこ作 いもとようこ絵 岩崎書店 1985年
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人間の世界ではひっこみじあんの弱虫で、よわしくん、なんて呼ばれているつよしくんですが、おばけの世界では優等生の素質十分と、校長先生も太鼓判。ぜひとも子どもたちの模範となってくださいと、おばけの世界に案内されてしまうほど。 ええっ、ぼくが、せんせいに? さあ、つよしくんは、おばけたちの見事な大先生になれるでしょうか…?
子どものやる気を褒めて認めてじっくり引き出し、しっかり育てる、ためになって楽しい教育絵本でもあります。 |
つよしくんは運動が苦手でちょっぴり弱虫の小学生の男の子、「よわしくん」などと呼ばれてからかわれています。 今日もひとりで、校庭のすみっこの柳の木の下にひっそりいたら、中からなんと、おばけの学校の校長先生が出てきました。そしてこんなことを言うのです。
「ぜひつよし大先生さまに、うちの学校にきていただいて、おばけの子どもたちに、すばらしい運動のお手本を見せていただきたい」
ぼ、ぼくが、運動を教える???
つよしくんは、びっくりぎょうてん。かけっこも、ぼうのぼりも、とびばこも、何もかもニガテで、こわがりで、ひっこみじあんで、友だちみんなに笑われてばかりのこのぼくが、おばけたちの大先生??
そうです。おばけの世界では、元気なく弱々しいつよしくんが輝かしい模範生、元気いっぱいの明るいおばけの子どもたちは見習わなければならないのです。 驚くつよしくんは、校長先生の大絶賛をきくうちに、だんだん、なんだかいつもとは違うへんてこな気持ちになってきます。 つよしくんは立派な弱虫のお手本を示すことができるでしょうか? あれあれ、おばけの子どもたちの、ひそひそ声が聞こえてきますよ。 「人間の子どもって、元気がないんだね・・・」
それを聞いたつよしくんは・・・。
全国のよわしくんの味方、お守りのような、元気と勇気のわいてくる楽しい絵本。とぼけた校長先生のおばけ理論にふりまわされつつ、だんだん不思議な力がお腹の底からわいてくる、けなげなつよしくんがとても頼もしい、愉快痛快爽快な作品。 校長先生ってば、まったく勝手な思い込みによる人騒がせな勘違いをしているだけかと思いきや、押し付けがましくなく、知らない間に子どもののやる気を育てているなんて、やっぱり実はすばらしい教育者だったのですね(笑)。 元気なふわふわのおばけの可愛さにもほのぼの。
こんな楽しい頼もしいかわいいオバケたちなら、こわがりの3姉妹もすぐに仲良くなれそう。
当時の絵本にはわりとあるようですが、この本にも巻末に専門家によるお母さまのための解説がついていて、とてもためになるくわしいお話がのってありますので、そちらもぜひぜひ。
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